○稲葉さんに借地してもらった放任園が蘇りつつあります
人間牧場の近くの私の家の放任園と呼ばれる畑を、友人の稲葉さんに課してかrヶ月余りが経ちました。私の日常が予想以上に忙しく、体力の衰えるこれから先もこの放任園を耕作することがおそらく無理だろうという判断のもとに、それならいっそ使ってもらったらどうかという結論に達したのです。砥部町で車の塗装業を営む稲葉さんとは個人的な付き合いが長く、彼の心の清らかさにはいつも感心しているので、安心して任せられそうだと思いました。稲葉さんは50歳そこそこですが、将来的には農業に魅力を感じて、農地を探していました。適当な農地が見つかったので見てほしいと見に行ったことも、また別の土地の相談も何度か受けましたが、結局は相手との話の折り合いがつかず、断念していました。
人間牧場へ行った帰りにふと私の放任園と稲葉さんのことをダブって思い出し、稲葉さんに連絡したところ、直ぐにでも土地をみたいということで話がトントン拍子に進んだのです。元よりこの場所は母が存命中にはかなり収穫量のあるミカン園でしたが、収穫したミカンを運搬する手だてがかなりきついために、母亡き後は手を付けることもなく放任園となっていましたが、人間牧場と原風景の眺望が同じ方向のために下灘豊田漁港が一望できるのです。小さい頃から母に連れられ何度この段々畑に足を運び、重い荷物を背負って登り降りしたことでしょう。この畑を訪ねる度に亡き母のことを思うのです。
稲葉さんは仕事の合間を縫って毎週日曜日に朝早くから畑にやってきて、せっせと耕しています。最初の日に半日草刈り機で草刈りをするのを手伝いましたが、後は自分の仕事が忙しくそれどころではなかったのでどの程度作業が進んでいるのか知る由もありませんでした。
先日人間牧場の水平線の家へゴキブリ退治のため出かけた折、帰り際に立ち寄りましたが、既に開墾が随分進んでいて、畑のあちこちには彼のアイディアが随所に生かされ、トマトもスイカもこの日照りだというのにしっかりと息づいていました。また先日植えたサツマイモも順調に活着していて他人事ながら安心しました。
(トマトも元気に育っていました)
この上は順調に育っているこれらの作物がイノシシやカラスやハクビシンの被害に遭わないよう祈るだけです。
「耕作を 放棄した土地 人の手で 見事な姿 蘇りつつあり」
「さて伸びる 野菜は今後 どうなるか 有害鳥獣 狙っているよ」
「十年も 入らずの畑 無農薬 故に新鮮 野菜が育つ」
「時ならぬ 蕨芽が出て 驚きぬ ここは自然に 近い畑に」