○覚えたらもう忘れる
パソコンの苦手な私はいつも息子たちの厄介になっています。何かあるとすぐに息子に電話をして聞いたり直接手ほどきを受けるのですが、昨日も別の場所に保存している写真をE判印画紙にプリントアウトすることができず早速電話です。この写真が加工できないと今日が締切の原稿を相手に送ることができないと急いでいるのに、「今晩帰るからその時にしよう」と軽くいなされてしまいました。親が息子に教えてもらわなければならにとは何とも情けない話です。
息子は「電話のついでだが、昨日約束していた父の日のプレゼントは何がいいか考えたかい」と聞かれました。そういえば前日にそんな電話があったことを思い出しました。「適当な物が浮かばないからいい」と断りましたが、息子嫁のたっての希望もあって靴を買うことにしました。「じゃあ10時にエミフルで待ち合わせをしよう」と約束ができ、原稿のことが気になりながらもノコノコ出かけて行きました。
昨日は梅雨になっても雨が降らず、多分30度近くまでは温度が上がっているのではないかと思われる今年一番の蒸し暑い日でした。
覚えたと思「そんなに気を使わなくてもいい」といいつつ、強い誘いに乗って開店間近な10時にエミフルで待ち合
郊外の田んぼの中に中四国でも一・二を争うようなショッピングモールができてから1年余りが過ぎました。夏の売り出し商戦はもう始まっているように、店内はバーゲンセールも始まって中々賑やかでしたが、私のような年代になるとこうした騒々しい場所はどうも苦手で、用さえ済めば逃げ出したいような心境でしたが、二人の孫を連れた息子夫婦と私はカートや乳母車に孫を乗せ、お目当ての店内を見て回りました。「もう靴に凝ったり着る物に凝ったりする年代でもないので」と、いちいち歳のせいにする自分を「そんなことはない」と打ち消してくれる息子嫁の助言を得て、靴屋でお洒落ないい靴を一足見つけてくれました。着るものも履くものも全て妻任せの私にしては、仕事で同行できなかった妻を外した珍しい買い物です。
人に会う約束と午後から二つの会合に顔を出さなければならないので、食事もせず孫と一緒に本屋の喫茶店でお茶を飲んだだけで別れました。
愛媛大学で地域実践交流集会の実行委員会を終え、家へ帰ったのは午後7時を回っていました。長男息子家族がやってきていて、早速パソコンの操作伝授です。こうしてどれほどのことを息子に教わったか分かりませんが、一つのことを覚えたと思ったら前のことを忘れたり、それを使って応用へとは中々結びつかないのですが、息子もそれを承知でメモをしてくれたり、慣れるまで私に実習をさせたりしてくれるのです。お陰さまで今日もまた一進一退ながら進歩したようです。孫を風呂に入れてやり、孫を抱き、賑やかな夕食をして息子たちは午後9時ころ帰って行きました。まあ一日早い父の日は息子夫婦からのプレゼントとパソコン伝授はしてもらいましたが、どっちがどっちなのか迷うような食事会で幕を閉じました。私たち夫婦も親父に座椅子をプレゼントし、和歌山に住む弟からは毎年のことながら親父にお酒の宅配便が届き、今年も健康で平和な父の日を迎えることができました。皆さんありがとう。
「お洒落など 似合わぬ俺に 息子嫁 見立てた靴を 似合うと褒める」
「今年また 父の日迎え プレゼント ゴマすりだとは 思いたくない」
「覚えたと 思った矢先 前忘れ 一進一退 情けないやら」
「今の世は 親父息子に 教えられ 逆じゃないのと 時々思う」