○孫万歳
ただ今のわが家にとって、「とにかくうるさくてやんちゃで手間がかかる動物は?」と聞かれたら、一週間に一度のペースで週末にやって来る、「孫」と即答できるほどの孫たちが、まるで嵐が去ったように帰って行きました。わが家に来ていた24時間は、寝ても起きてもまるで台風のように私たち夫婦を巻き込みながら動き回るのです。私は「うるさいから少し静かにしろ」と平気でいいますが、妻の世話たるや尋常ではないのです。
まあこの顔を見てください。いかにもうるさい、いかにも悪ガキといった感じでしょうが。
(2歳の孫尚樹君はまだ単語しか話せませんが、自分のことを尚といい、私のことはじいちゃんといえるようになりました)
(今年ピカピカの小学一年生になった孫朋樹君は、前歯が一本ぬけて、どことなく締まりがありません)
昨日は好天に恵まれて、サッカーや虫取りですっかり汗だくになった孫たちが、お風呂にしつらえたビニールのミニプールで初泳ぎを楽しみました。シャワーで少しぬる目の温水を入れてさあ水遊びです。水を得た魚とはこのことで、プールの中で大はしゃぎです。最初は静かに遊んでいましたが、洗面器で水の掛け合いをして、下の尚樹は泣いたり笑ったりでした。私も娘も妻もズボンをめくって対応していましたが、水をかけられずぶ濡れになりました。私たち大人は肌寒くても孫たちにとってはもう真夏なのでしょう。狭いプールの中へ自分で空気を入れた浮輪まで持ち込んでいました。
土曜日が仕事のため、日曜日しか休みのない妻もこれでは一週間気の休まる暇がないと少々心配していますが、娘は平気で日曜日の夕方まで居座り、風呂に入って、ご飯を食べて、まだ旦那の弁当まで妻に作らせてちゃっかり持って帰る図々しさです。昨日は最近お産をして日帰りだった長男家族がいない分静かと、いえなくもありませんが、孫が帰って私たち夫婦の食事が始まったのは、日曜日だというのに午後8時近くでした。それでも昨日は釣りに行った砥部町の友人稲葉さんが夕方釣果の三年物のあじを三匹おすそ分けだと言って持って来てくれ、美味しい刺身を味わったのが救いでした。
孫が帰ると急に静かになってどこか拍子抜けがしてしまい、ふと我に返ると妻も私も無口でテレビを見ているのです。「お父さん、孫がいて忙しいけど幸せね」と言われますが、帰った矢先の静けさゆえに、週末や間近に迫った夏休みが思いやられると二人で話をしました。
孫たちはペットではなく、成長に合わせて色々なことを経験させてやらなければなりません。妻は絵本の読み聞かせや御絵描きなど、私はスポーツや自然観察など、もうしばらくは孫に視点を置きながら、孫とともに楽しい生き方をしたいと思った昨晩でした。
「孫が来て 二十四時間 大騒ぎ 神経疲れ 昨夜ぐっすり」
「うるさいと 思った孫が 帰り行く どこか寂しい 爺じと婆」
「また来るね 好き好きチューと サービスし 去りたる孫も 帰りたくなし」
「残りしは カメラ収めた 写真のみ 画像取り出し 思わず笑みが」