○送別の会
3月と4月は、私のようなリタイア組でも歓送迎会の案内が結構あり、義理を失してはいけないと全て出席しました。その数や妻も呆れるくらいあったのですが、さすがに5月になるとそんな飲み会も影を潜めていた矢先、えひめ地域づくり研究会議の松本さんから、えひめ地域政策研究センターの丹羽常務理事さんが、大学の教授として転出する旨の情報を入れてくれました。早速送別会の思案をしましたが、丹羽さんはこの四年間愛媛で頑張ってもらった方だし、四年間の間に四国歩き遍路を全て終え、四国をくまなく歩いているような凄い実践の人なので、面白い企画をしようと人間牧場で卓話をセットにすることになりました。こんな場合わが妻の手料理でということになるのですが、今回は松本さんの手腕でやりたいという申し出だったので、お願いしたのです。
私は午前11時に人間牧場に出かけ、掃除をしたり周囲の草を刈ったりしながら、久しぶりの人間牧場で細々した仕事をしました。人間牧場の管理はもっぱら私一人の手にゆだねられていて、仲間は「草刈りに行く」とか「掃除の手伝いをしたい」とか言っていますが、口ばかりで手伝いをしてくれるような奇特な仲間はまだまだ少ないのです。風呂を洗いボイラーにスイッチを入れてお湯を張りました。窓ガラスを外と内と磨きました。掃除機をかけました。ウッドデッキの落ち葉を拾いました。こうして何時もながらの人を迎える準備をしたのです。
やがて午後4時前南宇和郡と宇和島の連中の到着です。相次いで伊予方面からの参加者がバスに乗ってやって来ました。清水さんの発案で丹羽さんの卓話は私が何時も利用している高座台に座ってやる事になりました。高座台はウッドデッキに運ばれ、私たち聴衆は海に浮かぶような設えです。
(丹羽さんの卓話、歩いた足跡が一目で分る四国の地図には驚きました)
「風の人」の独り言。ー日常行動にみる地域の本質ー
黄色信号であせらない ⇒ ホントに急がなくていいの?
実は○○がない社会だから
赤信号で絶対に渡らない⇒ 遵法精神が行き渡っているけど・・・
実は○○第一主義の現れ
伊予の早曲がり ⇒ 伊予人は決してせっかちでは無いのに・・・
実は○○されることが嫌い
座席に詰めて座らない ⇒ 立っている人がいるのに・・・
実は○○○○型社会の現れ
その他奇異に思うこと
ニュースで「四国一、四国初」という
自転車で並走する
目障りな看板が多い
これは丹羽さんの伊予と名古屋を比較した気質についての話です。さてあなたは○○の所にどんな言葉を想像して当てはめるでしょう。いやあ実に面白い、そして的を得た卓話でした。
さて、いよいよ丹羽さんの送別会です。松本さんが用意してくれた食べ物に舌鼓を打ちながら、中締めを繰り返し延々10時まで話に花が咲きました。驚いた事に25人ほど集まりましたが、半分以上が人間牧場へ来るのが初めてだそうでした。
この日は丹羽さんの次の活動拠点である九州辺りを指すように、とびきり上等の夕日を拝むことが出来ました。丹羽さんの前途を祝福しているようでした。前日の雨や雷でこの日の天気が危ぶまれていただけに余計嬉しい天気の味方にみんな満足でした。
(美味しい料理が沢山並んで楽しい送別会でした)
(海の上に金色の道が見えました)
(春霞ながら殆ど最後まで夕日を見ることが出来ました)
丹羽さん、どうかお元気でご活躍下さい。あなたのことは忘れないでしょう。
「風誘う 五月瀬戸内 夕まぐれ 送別宴 仲間が集う」
「この四年 暇を見つけて ひたすらに 歩いた地図の 足跡偉大」
「行きずりの 風の人から 学ぶこと 土の人ゆえ ハッと気がつく」
「何処より 何処目指すか 風の人 幸多かれと 夕日とともに」