○今日は高知県土佐清水へ出かけます。帰りは?
見出しのようなタイトルをつけて、高知県土佐清水市へ出かけました。帰りが何時になるか分らないようなそんな日帰りの旅でした。前日四万十市西土佐の和田総務課長さんから、また相次いで旧友中脇裕美さんから電話が入り、土佐清水市への旅の途中西土佐へ立ち寄らないかとの申し出でした。
土佐清水へのルートは宇和島・宿毛ルートと四万十市経由の2案が考えられましたが、せっかくの申し出なので、どちらが早いかなども考えず目安双海から西土佐まで2時間余り、西土佐から土佐清水まで2時間余りとおおよその考えで、早朝6時30分にわが家を出ました。本当は双海~中山~内子~肱川~日吉~松野~西土佐が最短コースなのですが、瀬戸内の海を見ながら長浜~大洲~肱川経由の道を走りました。長浜からは愛媛県内の大河肱川を上流へと上ります。いつの間にか城川・日吉辺りから分水嶺を越えるため川の様子が変わり広見川へと出ます。でもこの川は高知県に源をなす大河四万十川なのです。四万十川~広見川~四万十川~太平洋となるのですが、行政権圏が変わるだけで川の名前が変わるのも可笑しいものです。故に高知県人の不満は、中流域の広見川をもっと誠意を持って環境保全に取り組んで欲しいと思っているのです。にもかかわらず松野などではおさかな館に下流にしか生息しないアカメなどをさも自分所の魚だと見せびらかせて金儲けをしていると、かなり手厳しい反論を何時も愛媛県人ゆえ私にぶっつけてくるのです。
広見川を下り、見覚えのある民宿を横目に見ながら西土佐に入り、中脇裕美さんの経営する「仲間屋」というお店に立ち寄りました。裕美さんは一昨年まで市役所支所に勤めていた方ですが、思うところあってリタイアし特産品などを扱うお店を開業しています。二階建ての古風な家を借りていました。私がこの店を訪ねるのは勿論初めてですが、裕美さんから電話で聞いていたので直ぐに見つけることが出来ました。リタイアしてもまだ事務所さえ持たない私にとっては何とも羨ましい転身ぶりです。事務所の中には扱っている特産品がそこら辺に置いてあって、彼女が一番売りたいお米も小袋に入れて出荷を待っているようでした。聞けば酒類販売の許可も間もなく下りるそうで、地酒を中心にした酒屋も始めるようです。これもこだわりの米からの発想なのでしょう。
(山間米を使った「山」という名前のお酒と鳥獣有効活用の鹿肉のジャーキー肉)
店には男性が一人裕美さんと商談中でした。裕美さんの紹介で名刺交換しましたが、「鳥獣有効活用しまんとのもり組合」岡村有人と書かれていました。何でも鹿や猪などの有害鳥獣といわれる動物の肉を活用する新たな商売のようです。早速車の中から鹿肉の乾し肉のスライスを一枚持って来てプレゼントしてくれました。「味見」を勧められましたが、持って帰って愛媛県内の地域づくり人に話題提供したいと思っています。このように高知では死に物狂いで活性化に向けた努力が行われているようです。和田課長と横山勝ちゃんも加わり賑やかな話に花が咲きました。
(四万十の上流風景)
(四万十の川下り)
(四万十の下流風景)
先を急ぐ旅なので早々においとまし、四万十川を中村目指して下りました。今日は天気もよく、久しぶりの四万十川はまるで母なる川のような悠久の流れを見せていました。途中船宿舟母に立ち寄りましたがあいにくの留守でした。
道沿いのあちこちには鯉幟に加え高知県独特の武者絵のふらふが気持ちよさそうに五月の空にはためいて、何とも長閑な土佐路でした。
「有害な 鳥獣鹿肉 商品に 商魂たくまし 見習いたいね」
「旧友と しばし談笑 仲間屋で 小さな頑張り 大きな拍手」
「悠久の 流れ長閑けき 四万十を 横目見ながら のたりのたりと」
「高知では 最後やっぱり 酒となる 飲めぬ私に 酒の土産を」