○山口県下関ぶらり朝の散歩①
2年前たまたま泊まった広島県尾道の東横インというホテルで、ロビーで受付をしていた可愛らしい女性から、「会員募集キャンペーン中で特典があるので会員になりませんか」と声を掛けられ、その場で写真付きの会員証を五百円出して作ってしまいました。その後東横イン本部から様々なメールが届いていますが、しょっちゅう利用する訳でもないので、そのことすらすっかり忘れていて、名刺と同じサイズの会員証は、残念ながら何処へ行ったか紛失してしまいました。私の会員証はクレジットカードがついていないので、気にも留めていませんでした。
ところが今回広島から山口へ回る小さな講演旅行があって、前泊のため下関へ泊まることになりました。ふと会員証の事を思い出して、東横イン下関へ予約をした折、また500円を出して再発行してもらいました。
東横インは宿泊料が安く清潔、加えて朝食も簡易だけれど無料、しかもインターネットが使い放題と、ビジネスには最適な条件を満たしているため最近は気に入って時々使うのです。
5月20日の夜に泊まった時は雨が降っていました。天気予報によるとあくる日の21日だけは天気が回復するというので、朝6時にホテルを抜け出し早朝散歩をしました。行く当てもない散歩なので意の向くままホテル周辺を歩いていると、まずホテルの近くに下関タワーとでもいうべき高い建物が目に入りました。何年か前西瀬戸交流圏事業で下関を訪ねた時見たタワーですが、その後周辺が整備すれてタワーの似合う素敵な海峡の街に変身していました。
ふと見上げると霧に煙って朝日がビルの谷間に顔を出し、まるでお月様のように鈍い光を発していました。近くには下関駅があるため、メインストリートはバスが行き交い、朝の慌しさが始まろうとしていました。
少し汗をかく程度の散歩を終えホテルに帰り、ロビー近くの休憩所でおにぎろと味噌汁、それに野菜サラダと野菜ジュースで簡単な食事をしました。無料だからいうのではありませんが私にとってこの朝食は十分過ぎるほどの朝食で、キャベリンはないもののいつもの朝と変わらず、むしろ少し余計に食べてしまいました。
新聞を読み、ロビーのパソコンでブログの記事を書くことも自宅で迎える毎朝の同じリズムのようで、妻の顔が見えず声が聞こえないことを除けばとても快適でした。
はてさて、出発予定の9時30分までどうするか?、思案した挙句関門海峡大橋が見たくなり、再び当てのない散歩に出かけました。
「飯・新聞 それにブログが 書けりゃいい 妻・顔・声が ないだけ不便」
「何年か 前に見たはず 思いつつ タワー見上げる 一緒に月が」
「ぶらぶらと カメラ片手に 知らぬ地を 散歩がてらに 歩くは楽し」
「高杉が 残した辞世 句を思う 面白くもない だけど面白」