shin-1さんの日記

○アバウトな私とアバウトな相手

 「若松さんですか。実はある人から面白い話をする人はいないかと聞かれたので、あなたの名前を出しておきました。いずれ連絡がると思いますので、その時は私の顔を立てて引き受けてください」と高松へ主張中の運転中に電話がかかってきました。数日前携帯電話でパトカーに咎められたこともあって、路側帯へ車を止めて話の中身も聞かぬまま一応引き受けました。その後追い討ちをかけるようにその人から電話が入り、何度も車を止めると高松での会合に間に合わなくなる恐れがあるので、「はい了解しました」と電話を切りました。その時は10月20日と21日で了解を得ていたはずなのに、こちらも忘れそうになり、不安な中で日が迫っても相手の電話が誰だったか、電話連絡しようにも分らないのです。「弱ったなあ」と思っていたら相手から電話がやっと入りましたが、この時もあいにく運転中で、「10月20日と21日を一週間前にずらせないか」というのです。呆れましたが一度引き受けたことなのでシブシブ了解しました。

 しかしその後も何の連絡もなく、文章での依頼もなく結局前日を迎えました。「明日になりました。本社前で6時に待ってます」でチョンです。毎回運転中、毎回メモ持たない時に限っての電話なので、その本社が何処にあるのかさえも知らないのです。しかしこんなアバウトな話があるでしょうか。といっても私もアバウトですから仕方がありません。結局2時間かけてその会社に電話番号入力のカーナビの力を借りてたどり着きました。しかいその会社は大きくて現場があちこちにあり、本社前が何処なのか困りました。昨日の携帯電話が入った時間を思い出し、着信番号を確認して電話を入れました。「今何処ですか」「なたは今何処ですか」お互いがチンプンカンプンな話をしていると、電話の目と鼻の先にそれとおぼしき人が携帯電話をかけながらお互い手を挙げあい、やっとの思いで目的地、目的人にたどり着いたのです。ああ嘆かわしや、それにしてもお互いにアバウト過ぎますね。

 事務所へ通されましたが、集まった人が何か怪しい雲行きです。私の不安は益々募るばかりです。そこへ妻から電話が入りました。妻「お父さん着いた?」、私「うん着いた」、妻「今何処?」、私「よう分らん所」、妻「よう分らん」、妻「よう分らんて、そんなんのでよう行くわね」、私「うん俺もそう思う」、妻「後でまた電話してね」、私「うん」。で電話を切りました。

 さて、そこからがまたアバウトです。相手たる私は場所と話の内容を全て知ってるし、私のデーターもインターネットで持っているようでしたが、私はその人を知りませんし、ましてや何処の会場か、そこでどんな話をどの程度するのか全く雲を掴むような話なのです。この日はバスで移動して島へ行くというのです。「えっ何処の島?」、途切れ途切れに聞こえる電話の話で「洗面道具を持って来るように、前夜は大いに飲んで話しましょう」「私は酒が飲めないのですが・・・」も相手には通じていないらしく、「若松さんお酒はどれ程」とまた聞かれてしまう有様です。

 こんな不安な気持ちではいい仕事は出来ないと思いましたが、その夜は酒が滅法強い20人ほどの参加と懇親会が延々と午前様まで続き、明日の私の講演などまるで眼中にないようなノリノリの手合いでした。帰りたい気持ちも半分、こういうこともあるだろうと諦めの気持ちも半分でしたが、島ゆえ帰るに帰れず眠れない島の一夜を過ごしました。アバウト人間若松進一はそれでも健気に生きて仕事をしているのです。「あー俺も気が長く、人間が丸くなったものだ」としみじみ思いました。

  「これは夢 そんなに思う 集会に 招かれ不安 夜も眠れず」

  「アバウトな 性格だから いいのかも 寝食共に 心うち解け」

  「島へ行く バスに乗せられ 拉致されて 帰るに帰れず 腹をくくりて」

  「知っている 積もりで話 するけれど 私何にも 知らないもので」

 

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