人間牧場

〇学びの長~い一日(その4)

 大洲市柳沢田処大杉年輪塾では、西田和子さんと亀本幸三さんが中心になって、様々な地域おこしを長年にわたりしています。愛媛県の天然記念物である矢落川のホタルを守る運動も、ホタル発生の期間中インターネットで情報を発信したり、ホタルツアーを企画し連日ガイドを務めるなど、手間暇かけた活動を行って多くの成果を得ています。

ステージ上で鼎談する3人

 

田処鼎談2 生徒の激減で廃校となった旧田処小学校の校舎や活性化センターとして衣替えした体育館を活用した活動も、多くの地元民の参加を得ていますが、毎年ホタルが飛び交うこの時期になると講演会やイベントが開かれ、私も毎年のように参加協力をしています。今年は滋賀県高島市安曇川町から中江藤樹記念館の前館長である中江藤樹研究史家中江彰さんを招いて夜学が開かれました。

 一人で話すのは講演・講義、二人で話すのは対談、三人で話すのを鼎談といいます。鼎という文字すら満足に読んだり正確に書けない私たちですが、大洲藤樹会の辻喜千治さん、それに私も加わり、活性化センターホールで鼎談を行ないました。行き掛かり上私が進行役を務め、「藤樹先生の教えに学ぶ」というテーマでお話をしました。「むずかしい話を分りやすく、分かりやすい話を深く、深い話を楽しく」を主眼に置きましたが、水先案内人の私が浅学菲才なため、結果は「分かりやすい話を難しく、楽しい話を浅く」してしまった感もぬぐえませんでした。それでも持ち時間1時間45分間をまあそれなりに終えることができました。

 私が主眼に置いていたのは中江藤樹の教えを家庭と地域で、具体的にどう取り組み成果を上げるかでした。これまでかなり長い年月を掛けて中江藤樹に縁の深い大洲では、藤樹会が中心になって活動しているようですが、家庭と地域という水面下のでの実践となると、失礼ながら正直なところまだまだといったところのようです。この日会場フロアーの一角に「中江藤樹コーナー」を設けました。勿論展示物は辻さんが日ごろ書き溜めた中江藤樹に関係のある書画ですが、参加者は即売でそれらを買い求めたりしていましたが、私も「孝」や「論語」を書いた扇子を一本買い求めました。これからこの言葉を学習して、人に語れるようになるまでグレードアップしたいと思っています。

  「夜学にて 鼎談進行 役担う 難し話 分りやすくと」

  「難しい 藤樹の話 噛み砕き 二人の講師 思いを込めて」

  「五事正す 貌言視聴思 日々実践 凡人私 一歩踏み出す」

 

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