shin-1さんの日記

○ミツバチの反乱と強制収容

 春の訪れと共に外の気温が上がり始めると、小動物たちが一斉に活動し始めます。3年前からふとしたきっかけで、素人ながら見よう見真似で始めた養蜂も、西予市野村町山奥組の井上登さんという養蜂師匠のご指導を受けて、石の上にも三年目の春を迎えています。蜂にいささかなりとも心を寄せる私にとってこの時期は、一年中で一番ワクワク・ドキドキする季節でもあるのです。

 4月8日に巣箱の点検を行い、井上さんの指導で巣箱に蜜蝋を塗り、巣箱を予定の場所に置いたりミツバチ談義に花を咲かせたりして、ミツバチが盛んに活動する時期を待つのです。斥候とでもいうのでしょうか2~3匹のミツバチが巣箱の入り口で様子を伺い始めると、ワクワクとした期待感は一気に高まるのです。しかし季節の変わり目は雨も降り風が吹き、何よりも気温が乱高下して、せっかく活動を始めたミツバチたちを翻弄させるのです。

 それでも寒い冬を越したミツバチたちが種蜂となって、このところの温かさでブンブン羽音を立てて飛ぶようになり、一昨日は嬉しいことに家の裏山に設置している巣箱に分蜂入居してくれました。

 ミツバチの世界では巣内の個体が過剰になると、女王蜂の出す抑制物質が行き届かなくなり、王台(女王蜂を育てるために働き蜂が作る小さな部屋)が形成され新しい女王蜂が誕生するのです。その前後に前からの女王は巣内の約半数の働き蜂と共に巣を出るのです。これが分蜂(分封ともいう)です。巣を離れたハチは近くの木の枝などに女王を中心とした集団、蜂球を作りますが、好適な営巣場所を探しに出た斥候の蜂が蜂球に戻って、見つけた場所の距離と方向を指示するダンスをするのだそうです。やがて蜂たちは移動を開始するのです。

 巣に残った新しい女王蜂は雄とともに結婚飛行を行い交尾後巣に戻るのだそうです。時にはさらに新しい女王が同じ時期に生まれることもあり、この場合は第二の分蜂が未婚のこの女王と働き蜂によって起こるのです。

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(わが家の軒先に出来た蜂球)

 昨日の3時半頃でしょうか、たまたま自宅にいて家の軒先で何やらブンブンと羽音がするのです。見上げてみるとミツバチが分蜂して蜂球を形成しているのです。前日に引き続きの分蜂なので早速長い梯子脚立を倉庫から持ち出し蜂球の近くにかけました。そして防虫ネットやゴム手袋、ゴム長靴という完全防備の出で立ちで、米の紙袋を持って蜂球の近くへ行き、手で掬い取るように米袋の中へ蜂球を落とし込み、い陸地を急いで蓋をして、裏山に置いている巣箱の中へ追い込みました。蜂球の強制収容は今度が4度目ですが、今回は冷静に馴れた手つきで行うことが出来ました。

 蜂たちは防虫ネット目がけて盛んに攻撃を仕掛けてきましたが、これも想定内のことなので、刺されることもなく一連の作業を終えました。

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(蜂球を米袋に入れて移動した後の巣箱の入り口の様子)

 ヤッホー、ブラボーです。昨日と一昨日の二日間で裏山の巣箱は全て入居が完了しました。ご本家の人間牧場は標高130mなので多少気温が低いため、4個置いた巣箱は越冬した巣箱を除いてまだ入居していません。斥候蜂がうろちょろしているので時間の問題だと思いますが、人間牧場の倉庫に閉まっていたハチミツ収穫用の馬路村産巣箱を急遽トラックに積んで自宅へ持って帰り、分蜂著しいわが家の裏山へ設置しました。

 この場所は毎日私の書斎の大きな窓から、椅子に座って机の前に見える光景なので、朝夕居ながらにして観察が出来るようになったのですが、早く入居して欲しいと願っています。

 昨日私のブログを見た馬路村の木下さんから携帯メールが届きました。早速電話をしてキンリョウヘンの花談義やミツバチ談義で音信を温めました。馬路村ではまだ分蜂は先のようでした。

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(書斎から見える場所に裏山第4号の巣箱を設置しました)

  「蜂球の 中に片手を 突っ込んで 米袋の中 ドサリ落としぬ」

  「ミツバチの 反乱軍たち 見定めて 一袋打尽 強制収容」

  「頭から すっぽり被った ネットにて 蜂の攻撃 刺されずすんだ」

  「居ながらに 書斎窓から 観察が 出来るようにと 巣箱を設置」  

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