○情報不足と情報過多
インターネットなどのの普及などによって、私たちの身の回りには沢山の情報が溢れかえっているように見えます。人々はそれらの情報に群がり、ある意味情報過多ともいえる状態に置かれて、情報洪水の中でアップアップあえいでいるようです。知りたくも知らなくてもいい情報を知り過ぎると、その中から何が必要で何が不必要なのか、また何が重要なのか迷ってしまい、結果的には見誤ることが多いのも事実です。
知らないより知っていることの方が大事なことは、誰が考えても分かるのですが、知っていると選択肢が多くなり選択のための集中ができないので用心しなければなりません。
最近の人はこの「選択と集中」ができない人が多く、安易に「楽しそう」「儲かりそう」「良さそう」という安易な視点で物事を選択してしまい行動に移してしまうため、とんでもない過ちを犯すのです。最近はインターネットを仕事以外の趣味活動で使ったり、買い物をバーチャルモールでする人が増えてきました。例えばデジカメを買いたいと思えば、インターネットでアクセスすると沢山の機種がパソコンの画面に写真付きで金額や機能が表示されます。それらの情報の中から自分の予算と使う場面を想定して選んで注文すると、早ければあくる日相手の顔や声と接する煩わしさもなく、こともなくデジカメが手元に届くのですから、便利という他はないのです。
しかし中には悪質な業者もいて「騙される危険性」だって裏腹にはらんでいて、「もしインターネットさえしていなかったら犯罪に巻き込まれなくてもよかったのに」と、後で後悔することだっていっぱいあるのです。クーリングオフなど消費者を守る法律もあるにはありますが、国民生活センターに持ち込まれるトラブルや苦情の数はうなぎ登りで、消費者に注意を呼びかけていますが、一向に減る気配はないようです。これは情報を知っていることで起る無防備なトラブルで、「無知によって生ずる不幸」のほんの一例なのです。
情報を消費者に送る相手、つまり商品を買ってもらおうと思う売り手は買い手に対し、どうしたら「楽しそう」「儲かりそう」「良さそう」と思わせるか知恵を絞っています。いつの間にか相手の術中にはまり、「ヒアルロンサン」「コラーゲン」「コンドロイチン」などの訳の分からない効能成分に惑わされ、痩せるどころかすっかりやつれたサプリメントを法外な金額で買わされた事例もあるのです。
知っている情報を疑ってかかることも大事です。自分が何をしたいのか、そのためには何をなすべきか、また最善の方法は何か、しっかりと考えて行動しなければなりません。時には自分の選択に他の人の意見を求めることだって必要でしょうが、結局結果は自己責任の時代ですから、そのことをよくよく考えて行動しなければとんでもないトラブルに巻き込まれてしまうのです。「過ぎたるは及ばざるが如し」、現代は情報不足より情報過多が問題のようです。
「楽しそう」「儲かりそう」「良さそう」な情報にはくれぐれもご用心して下さい。
「その昔 知り過ぎたのね 歌あった 今の世の中 この歌のよう」
「楽しそう 儲かりそうな 話には くれぐれ用心 騙す人あり」
「情報を 知らなさ過ぎも いけないが 知り過ぎだって 落とし穴あり」
「騙される あんたが悪い 自己責任 人を恨むな 自分を恨め」