○XY世代
「戦後社会を支えた団塊の世代に代わり、今後の日本を支える存在として多いに期待されるのがXY世代です。」と、最近よく表現されるXY世代って一体何のことでしょう。昨日の新聞にもそうした記述があって、新聞を読んでいる息子から「お父さんXY世代って何?」と質問されました。息子にとって講演などに行く親父は何でも知っていると思っての質問でしょうが、残念ながら頭かじりでその正しい知識を持たないものですから、メール仲間に「恥かしいながら息子が私に質問したXY世代という説明が出来ませんでした。誰か教えてください」と打電したのです。でも私の打電を見なかったのか知らないのか、返信は未だゼロなのです。仕方がないので広辞苑や新語辞典、イミダスなどを片っ端から探した挙句、ヤフーの辞書でも検索しましたが、私の能力ではそこまでしても結局分らずじまいでした。
私流に考えてみました。X世代は団塊ジュニアと呼ばれる人たちで、世代人口が非常に多く受験などの競争が激しかった時代を生きてきた世代ではないかと思うのです。一方Y世代はそれ以後生まれたヤングで少子化のはしりのような今まさにヤングといわれる世代ではないかと思うのです。私たち団塊世代より少し前に生まれた者にとってみればXもYも同じ若者なのでしょうが、時代背景としてはかなり様子が違うし、発言を聞いていても考え方が違うことを感じることがあるのです。
一昨日大洲青少年交流の家で行われた「大人を考えるフォーラムの第1回実行委員会が開かれました。昨年に引き続き実行委員長を引き受けることになりましたが、その冒頭若者の現状について色々と話し合いが持たれました。
・基礎学力や基礎体力が低下している。
・自分で創意工夫できるまでに随分時間がかかる。
・怒られることに慣れていない。
・ストレスに対する忍耐力が低下している。
・感動する力は持っているが感動する場や機会が少ない。
・地域と関わることが少ない。
・行政や教育機関は地域の若者の実態をつかんでいない。
などの昨年度の意見に加え、
・人に嫌われるのが嫌だから自分の考えを言いにくい。
・憧れる人が少ないのか大人になりたがらない。
・子どもから大人への明確なステップがない。
・哲学的な人間本来の生き方を持っていない。(にんげんとして何のために生きるか)
・むかつく、切れるといった子どもがいる。(食事や親の育て方、鉄筋コンクリート箱の影響も)
・人間が本来持つ四つの願望(幸せになりたい。お金持ちになりたい。成功したい。長生きした)が断片的で見えてこない。
などが出されました。
私たちが大人を考えるフォーラムで対象としようとしているのは高校生とY世代なのですが、彼らの対面軸に必ず出てくるのは社会と家庭(親)と学校という3つの場面なのです。社会も家庭も学校も私たちの時代から考えると随分変化してきました。特に子どもにとって大きな影響を与えるであろう家庭は
・子どもの数が減った。
・子どもの家庭的な役割が減った。
・家庭的な感動がなくなった。
・職住が分離した。
・食生活が変化した。
・子ども部屋ができた。
・仏壇や神棚の存在が薄れた。
・ものと金が豊かになった反面、生活に金の要る時代になった。(カード時代)
・テレビの影響が大きくなった。
・父母同権若しくは母上位の位置関係になった。
・家風や家庭的指針がなくなった。
・孤独な人間の寄せ集めになった。
・地域との結びつきや親戚付き合いが薄くなった。
・パソコン、携帯電話、ビデオ、車の普及。
こんな家庭で子どもたちは最も身近な親という大人を見て育っているのです。
「包丁の 変わりにハサミ 野菜切る 冷めた家庭で 冷めた飯チン」
「あんな餌 食わせて人間 育つのか 人が作った 袋の味を」
「携帯の お金は銀行 引き落とし 幾ら使った そんなの知るか」
「親を見て あんな大人に なりたくない 一体この家 どうなってるの」