shin-1さんの日記

○文章の独り歩き

 「shin-1さんの日記」というタイトル、「人間牧場」というサブタイトルで思いつくままに書き始めて丁度1年が経ちました。振り返ってみるとブログの何か分らぬまま、またブログの影響がどんなものか分らぬまま書いて書いて書きまくった感じがします。でもここに来て浅はかな知恵のそしりを得ても仕方がない重大な指摘を受けました。知人・友人のつもりで書いた実名が個人情報にひかかるばかりでなくその人に不快の念を抱かせたりするからです。リタイアして世を捨て始めた私のブログなんてよっぽど物好きでないと誰も読まないだろうと思って始めたのに、以外や以外沢山の人に読んでもらっていることが分り、ここに来て事の重大さに気付き、方向転換をしなければならなくなりました。このブログを借りてご迷惑を掛けた方々に心からお詫び申しあげたいと思います。「無知によって生ずる不幸は知ることによって避けられる」といいますが、パソコン時代に育っていない私は特にパソコンの持つ奥深い罪の部分を犯罪などの報告では知っていても、いざ自分のことになると余りにも無知過ぎるのです。今後は無知を悔い改め新たな失敗をくり返さないよう努力したいと思っています。

  「読む人が いるから書いて 大失敗 配慮の無さを 悔いる寂しさ」

○ハーモニカで綴る日本の名曲

 昨日新宿西口をブラブラしていて、地下街の一角でCDを売っている店が目に止まりました。立ち止まって色々なディスクの中から「ハーモニカで綴る安らぎの世界」というCDを見つけ、多分海賊版かもしれないと思う安さと、店員の声からしにほだされて、3枚も買ってしまいました。演奏家プロフィールによるとミヤタハーモニカバンドに在籍していたこともある町田明夫さんらしく、4500円の投資をしました。私は残念ながら正確な指導も受けぬまま、また楽譜も読めぬまま車の中で練習し、どうにか体感音楽で何曲かを下手糞ながら吹けるようになりましたが、このCDを講師にして練習をして上達すれば安いものだと思ったのです。早速書斎の娘が嫁ぐときに譲り受けたミニコンポに入れて聴こうとするのですが機械が言うことを聞いてくれず、結局はまだお披露目していないのです。保険所実習から帰った次男に「このコンポ直してくれ」と言ったのですが、「お父さんこのコンポはもう古いので買い換えたら」とあっさり言うのです。「冗談じゃない先日までプロジェクトXno主題曲中島みゆきの「地上の星」をかけた時は聞こえていたのだから、何かの拍子で聞こえないだけなのだ」と反論してみましたが、動かないのですから私の負けなのです。明日は車の中で聴こうと心に決めましたが、何と最早お粗末な話しであります。このCDは宵待ち草、竹田の子守唄などが挿入されている「日本の叙情歌」、夕焼け小焼けや赤い靴が挿入されている「日本の童謡」、荒城の月や浜辺の歌が挿入されている「日本の名曲」の三部作で、いずれも名曲中の名曲で合計42曲が収録されています。

  「ハーモニの 名曲入りし CDを 小遣い集め 買ったけれども」


○私の単車

 来春卒業予定の息子は只今病院実習に明け暮れています。慣れない実習は戸惑うことが多いとかで、かなり神経を使うのか毎日眠たそうな顔をしています。今週の実習場所は車の駐車場が無いため私の50CCのヤマハメイトに乗って25キロもあるのにせっせと通っているのです。今朝はわが家から孫を幼稚園まで連れて行かなければならないため同じ時間帯に出発しました。信号の無い所ではわが愛車がダントツ早いのですが、松前町と松山市に架かる出合い大橋辺りの渋滞地になると、ヤマハメイトは今までの遅れを取り戻して誇らしげに車道横を格好よく走り抜けてゆくのです。孫はそのことが気になるらしく、「おじいちゃん、どうして今車は遅いの」といちいち腹の立つような質問をするのです。それにしても単車は経済的に見ても環境においても安上げりだと思います。500円ものガソリンを入れておくと忘れた頃まで長持ちます。ところがどうでしょう。今朝のラッシュにかかった車の中を何気なく見ても、乗っている人は殆ど一人なのです。先日訪れた韓国では朝のラッシュ時、近郊の高速道路は3人以上乗ると無料で、一人だと通行税がかかるようになっていて驚きました。理にかなった制度だと思いました。

 次男が単車で行き始めると運の悪いことに連日雨模様で、私も8年間7キロ余りの道のりを単車で通った経験がありますが、合羽を着ての単車はやはりしんどいものです。昨日はおまけにパンクまでしたと嘆いていました。

  「晴れた日の 単車快適 雨の日は カッパ濡れ行く さびしかりけり」

 

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shin-1さんの日記

○秋蒔き野菜

 昼間は残暑が30度近くまで上がりかなり暑いものの夏の終わりを告げるように、やけっぱちに鳴いていたセミの声も何時しか遠のき、朝夕は涼しげな虫の声が次第に高まってきました。この頃になると町内のあちらこちらで細い煙が立ち昇ります。秋蒔き野菜の作付け準備のため菜園畑の草を引いて、その草を畑の真ん中で焼却するのです。最近は野焼きは環境汚染につながりCO2が増えるからいけないと、お上からお達しがあるようですが、田舎のことゆえ誰に迷惑がかかる訳でもなくみんな一向に構わないって感じで火をつけて焼くのです。夏草の猛威からこれで少し開放されるのかと思うと、したたる玉のような汗も苦にならず元気が出るのです。

 東京へ上京する前、親父から菜園畑の苗床が出来たから大根とカブの種を蒔いて欲しいと頼まれました。丁度東京行きの準備をしていて在宅時だったので長靴に麦藁帽子、首にはタオルというお百姓さんのスタイルで家の横に隣接する畑に出ました。先日まで夏野菜が植えられていた場所は耕耘機が掛けられてすっかり綺麗な苗床に変身していました。88歳になるというのに老いてなお矍鑠と耕運機まで動かす親父の奮闘ぶりにはただただ感心するばかりです。

 私の家は昔流に田舎流に言えば本家です。親父が3代目、私が4代目ですが、徳川家でも名君は3代目ですから私はさしずめ名君のどら息子といった位置づけでしょうか。わが家には親父の兄弟だけでも12人と、今時の時代では考えられないような若松家の末裔が近所にどっさり住んでいます。したがってその末裔を大切にする義務が親父にも私にもあって、野菜は近所の人が「商売でもするの」というぐらいどっさり作り、出来た野菜はあちらこちらに配るのです。今日も青首大根を2袋とカブを1袋蒔く予定だと言うのです。

 親父は何かにつけて几帳面で、畑に畝を作るのにも種を巻くのにも全て糸で作った定規を使い、丁寧な作業をします。それに比べ私は性格がアバウトなのか子どもの頃からよく親父に叱られてきました。いまも親父と私の関係は一向に変化せず、親父と私の意見の衝突原因はここら辺にあるようです。

 親父は最近目が薄くなり、加えて若い頃の手術で片目の視力を殆ど無くしているため、大根やカブのような種を蒔くことが出来ないのです。アバウトに蒔いても目の不自由な親父には分らないのですが、大根が生えてくると「あんな蒔き方を何故したのか」と厳しくとがめられるので、気の抜けないさぎょうになるのです。今日の作業では大根を12畝、カブを2畝も蒔きました。お陰さまで綺麗な菜園が出来ましたが、鳴れない中腰の仕事なので少々腰が痛くなりました。でも親父は休み休み作業をする私を尻目に休むことも無く一生懸命働くのですから頭が下がる思いです。

 全ての作業が終わると親父は肥料を軽めに振って湿る程度に散水をしました。明くる日から雨が降るという天気予報が当たればいい蒔き時となり、1週間もすれば可愛い貝割れ大根のような芽が生えてくることでしょう。

 大根やカブは来月の秋祭りの頃になると早くも食べれるようになります。これからはキャベツや白菜、ブロッコリーやタマネギとその敵機を選んで植え付け冬から春への準備をするのです。この歳になっても元気な親父が野菜の作付けシグナルを出してくれるのですが、私には自信がありません。

 親父は手入れがよいので野菜がよく出来ます。自家製ですので極力消毒をしないよう注意をしているので、安全な野菜が買うこともなく食卓に上ります。いよいよ気温は上昇から下降へと向かいます。流れる風も南風から東風や西風に混じって北風も吹くことでしょう。大根の美味しい季節はもう目の前です。今年も元気で種を蒔けたことに感謝しながら、種を蒔き終わった畑の隅に竹を差込み、その竹に大根とカブの空袋を差し込みました。

  「大根と カブ種パラリ パラリ蒔く 親父と息子 長閑けき田舎」

  「六十を 越しても未だ 親父指示 自立できない 私恥ずかし」

  「空高く 雑草焼く煙 たなびいて 早くも秋は 始まりにけり」

  「俺んとこ 本家名乗って おすそ分け する分余分に 大根蒔きぬ」

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