〇松下政経塾生の来訪
私の友人に兼頭一司さんと小野晋也がいます。いずれも東大出身の秀才で、二人は松下政経塾の卒業生らしく、小野晋也さんは国会議員を永らく務められ大活躍をされました。また兼頭一司さんも愛媛県上島町に入り島の会社を起こし、何かと話題になっている人です。松下政経塾の卒業生は小野晋也さんのように政治を志す人が多いのですが、兼頭さんのようにコミュニティビジネスを志す人もいて、随分様変わりしてきたようです。松下電気の創業者松下幸之助さんが84歳で、理想の社会を実現するために、リーダーの輩出を目指して1979年に設立した政経塾では、今も多くの人が日々新たな気持ちで学んでいるようです。(偶然でしょうか。昨日いただいた松下政経塾の2015年版パンフレットに、先輩塾生として兼頭さんと小野さんのメッセージが掲載されていて驚きました。)
昨日4人の松下政経塾の塾生が私の元にやって来ました。私のような一線を退いた人間の話など、秀才揃いの塾生には取るに足らないと思うのですが、請われるまま言われるまま、シーサイド公園の事務所横の一室で、1時間半ほど面談させてもらいました。今回のテーマは「観光」でした。既に午前中内子を見学されたようだったし、私や双海町のことはインターネットで調べて事前知識を持っていることを予測し、むしろ煙会所や人間牧場でやっている活動に軸足を置いてお話しましたが、はてさて私の話は参考になったかどうか・・・。
私の元へは今も沢山の人が何故か勉強と称してやって来ます。多分夕日という物体現象を地域資源にして、地域づくりをやった奇抜さが物珍しいのでしょうが、100人のうち99人までが首をかしげたり反対した過去を思うと、熱く語る物語はいっぱいあって、喋りだしたら止まらないのです。今の私には第二ステージとなった双海町のまちづくりを後押しする程度しかできませんが、それでも自由に語り合える空間・広場として、煙会所や人間牧場を使って若い世代に、既得権益を譲る心構えでやっています。夕焼け京都塾の塾頭山折哲雄さん(元日本国際文化センター所長)は、①出前の精神、②手作りの気分、③身銭を切る覚悟の三つのことを言っています。拳拳服膺肝に銘じて生きて行きたいと思っています。松下政経塾の塾生来訪はそのことを再確認する機会となりました。
「秀才の 呼び声高い 塾生が 名もなき吾を わざわざ訪ね」
「何のため 吾は生きてる 自問しつ 今日も明日も 牛歩の歩み」
「若いのに 既に悟りを 開いてる 私なんぞは 足元及ばず」
「凡人は 非凡ぶっても 化けの皮 剥がれるゆえに 普通に話す」