○西日本最高峰石鎚山登山③
私はこれまで石鎚山に5回くらいしか登っていません。しかももうかなり前のことなので、当時の記憶は断片的でしかないのです。やはり記録しないことは記憶されないのでしょうか。そういう意味では今回の登山は短いコメントながら記録する絶好の機会なのです。
前日の夜のミーティングで石鎚登山について色々と打ち合わせをしました。天候判断、健康判断など状況を判断する幾つかのポイントを話し合いましたが、夏山シーズンも終わりに近づいたこの時期の天候は変わりやすく、私たちのような海沿いに暮らす人間には、気象情報が進んだ現代とはいえ計り知れないものがあるのです。
自然の家を出るときは曇り空でした。石鎚スカイラインに入るとバスの前が見えないほどの霧雨でした。不安が過ぎりましたが、「山のことは山の人に聞け」といわれるように、まず自然の家の職員さんに天気具合を聞き、また登山最前線である土小屋に勤める人の話も聞いた結果、登山を注視するほどではないという最終判断から、ら、登山を決行することにしました。
(一列になって登山道を進む一行)
(途中休憩場所で休憩する一行)
今回の登山では比較的登山経験の多い私が先導役を努め、子どもたちを挟んだ最後尾は事務局の赤石さんがついて対応処理することになりました。私は子どもたちの体力のことを考えて、片道4.6キロをいかに疲れず安全に歩けるように心を配りました。65歳の私の体力が小学生程度であることも功を奏したようです。
途中見晴らしの良い場所に設置している休憩所のような場所3ヶ所で給水休憩を取りましたが、ぬかるんだ登山道は石段や丸太を組んだ場所が沢山あって、雨に濡れて滑りやすく子どもの中には足を滑らせて転ぶものもいたようです。西条側の登山道と合流する4キロ付近までは、尾根を歩くコースなのでそれほどきつくはないのですが、後の600mは難所中の難所で1~3の鎖の道が続くのです。しかし天候のこともあって私たち一行は迂回路を選びましたが、綺麗に整備された迂回路でさえもきつく、山頂についたころには2時間半の登山で疲労も極限だったようです。でも全員列を乱すこともなく山頂に登ることができました。
(ほんの一瞬天狗岳が見えました)
(頂上付近で昼食を取る子どもたち)
(頂上の看板には1982mと石鎚山の高さが刻まれていました)
ラッキーなことに山頂に到着すると一気に天気が回復して吹き上げる冷たい風に体を冷やしながら下界のす場らしい眺望を味わうことが出来ました。山頂では30分間昼食の時間を取り、思い思いの場所で自然の家で作ってもらったベントに舌鼓を打ちました。そのうち山の天気は一変し雨が降り出しました。トイレを済ませ持っていた合羽を着て下山を開始しました。
「降水の 確立聞いて 戸惑うが どうにか全員 石鎚登る」
「先達に なった気分で 前歩く 後気にして 4,6キロ」
「山がある だから登ると 言うとおり 理屈は要らぬ とにかく登る」
「近いじゃん 4,6キロ 聞いた子が こんなに遠い 思わなんだと」