shin-1さんの日記

○迎え火と送り火

 お盆をふるさとに帰省して過ごす殊勝な人もいれば、お盆の休みを利用して国外国内へ脱出してレジャーを楽しむ人もいてまちまちな過ごし方をしているようですが、先祖祀りの義務を背負った人たちはどちらにも縁がないと諦め、迎え火を焚きお料具を炊いて茶果・線香を供え、年に一度あの世からやって来るご先祖様と対話しながら過ごすのです。その作法は宗教宗派によってまちまちですが、結婚して40年の間に妻が祖母や母から教わったわが家流儀にのっとって、昨日までの2日間ご先祖様と一緒に過ごしました。妻はもう手馴れたもので、お料具作りも迎え火も手馴れたもので、私にも否応なしにテキパキと命令し、今ではすっかりわが家の年中行事に定着しているのです。

若松進一ブログ

 内心はもうそろそろ長男の嫁に仏事に作法を伝授しなければならないのでしょうが、子どもがまだ小さいので線香とお茶を供えるくらいなことしか出来ませんが、間もなく始まる同居生活ではしっかりと学んで次の世代への橋渡しをして欲しいと願っています。

 昨日は夕方孫たちも加わって、親父と共に家族で送り火を焚きました。家の西に当たる畑の隅にお供え物を備え麻殻に火をつけました。僅か二日間の逗留でしたが、ご先祖様も孫たちの賑やかな声に多少驚かれたことと思いますが、無事見送ることが出来ました。「来年もまた来て下さい」と祈る家族に夏の暑い夕暮れ時の日差しが照りつけていました。

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 無病息災を祈りながらもこの一年、91歳の親父が鼠径ヘルニアで入院手術をしたくらいで、家族はまずまずの健康を保っています。心配したその親父も手術の結果完全治癒して元気に過ごしています。来年まで家族全員が過ごせることを願っています。その親父もあと二週間ほどで92歳の誕生日を迎えますが、何とか元気で過ごして欲しいと願っています。

 気がつけば私たち夫婦もいい歳になりましたが、お盆が来る度に長男の嫁ゆえのさがを背負って何処へも行けず、ただ黙々と仏事をこなす妻に感謝をするのです。

 今日はお盆の最終日、子どもたち家族も土産と思い出を貰ってそれぞれの所へ帰り、また日ごろの生活に戻ることでしょうが、今日は妻の休日にしてやりたいと、殊勝にも感謝しながら朝を迎えました。

 (今日は次男の誕生日です)


  「迎え火と 送り火焚いて 盆行事 あくせく過ごす 長男の嫁」

  「いつの間に すっかり板に ついたのか 仏事仕切りて 頼もしい妻」

  「この次は 俺の番だと いう親父 ヘルニア治り 元気回復」

  「お供えの ブドウ一粒 ちゃっかりと 口にほうばる 孫に思わず」


 

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