人間牧場

〇綺麗にリフォーム終えた親父の隠居

 親父が亡くなって4ヶ月が経ちました。親父の生きた証は倉庫を改造して造った海の資料館「海舟館」に、自らの手できちんと整理展示をしていますが、親父が長年暮らしてきた隠居は、別棟平屋建てで三部屋もあり、風呂やトイレ、ダイニングもあって、今からでも生活を始めれる設えになっています。私たち夫婦ももう少し今のままの本宅暮らしをしたいのですが将来のため、とりあえず隠居をリフォームすることにしました。

床と壁クロスを張り替えたダイニング
床と壁クロスを張り替えたダイニング
畳と襖をやり替えた居間
畳と襖をやり替えた居間

 リフォームはダイニングの床とクロスの張替えをすること、居間は親父が押入れを改造して造っていたベッドを元に戻すこと、居間と座敷の畳12枚を入れ替えること、襖を張り替えることなどですが、ついでに祖母が使っていた離れの畳6枚と襖も張り替えることにして、隠居を建ててくれた橋本建設に仕事を頼みました。橋本建設は人間牧場の建設も手掛けてくれた大工さんなので、見積もりも取らず要った費用を支払うことで相談がまとまりました。

畳と障子を張り替えた座敷
畳と障子を張り替えた座敷

 1ヶ月前からその工事が始まりましたが、大工仕事も畳入れ替えも、襖や障子の張り替えもこのほど全てが終わり、私が中心になって大掃除を行い、このほど工事費の支払いも済ませやっと一段落しました。隠居に入ると居間と座敷の畳の匂いが何とも清々しく香り、張り替えた障子から差し込む秋の穏やかな光が、何ともいえない風情を醸しています。これまで匂っていた親父の匂いは完全になくなり、少し寂しい気持ちもしますが、まあこれも時代の流れと割り切らなければなりません。

玄関先も綺麗になりました
玄関先も綺麗になりました

 リフォームを終えた隠居は、当分の間私が少し磨きをかけ、贅沢ながらセカンドハウスとして使う予定です。先日ほぼリフォームを終えた隠居に姉と妹、末の叔母がやって来て見学をしましたが、近所にあるわが家と同じような隠居が、住人亡き後荒れたままになっている姿を見ているので、親父の思い出を少しでも辿り残そうとしている私に共感して、3人とも大層喜んでくれました。近いうちに3人を呼んで、リフォームを終えた親父の隠居で茶話会でも開き、親父や母親の思い出話でもしようと思っています。

  「隠居家を リフォームしようと 思い立ち なけなし財布 はたいて頼む」

  「そこここに 親父の生きた 痕跡が 今となっては 跡形もなく」

  「少しだけ 磨きをかけて 綺麗にし 贅沢ながら セカンドハウスに」

  「近いうち 三人呼んで 茶話会を しようと思う 思い出話を」 

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