〇景観に配慮したまちづくり(ふたみシーサイド公園)
私は60歳で定年退職するまで双海町役場に35年間勤めました。1ヵ所概ね3年の行政異動セオリーから考えれば、いずれの職場も異常なほど長く、異動経験は特別職の教育長(2年)を除けば僅か3回で公民館13年、産業課4年、企画調整室8年、地域振興課8年で、その殆どは地域づくりや住民活動でした。中でも産業課と企画調整室、地域振興課では様々なプロジェクト事業を立ち上げ、景観に配慮したまちづくりを行いました。
中でも国道378号の整備で交通量の多くなった社会変化に対応するため、「通過する町から立ち止まる町へ」をキャッチフレーズに75億円の巨費を投じ、3つの公園整備プロジェクト事業を立ち上げ、その企画と完成に意を注ぎました。その一つが海を埋めてて造ったふたみシーサイド公園です。この事業には「もし人が来なかったら?、赤字になったらどうする?」など懐疑的な意見も多く、議会の度に賛成反対の意見が入り乱れて賑やかでした。
それでも意志を強く持ったお陰で、450mの人工砂浜を持ったシーサイド公園は完成し、平成7年3月16日にオープンしました。大方の予想を裏切り、多い年には年間55万人の集客があり、運営のために作った第三セクター「有限会社シーサイドふたみ」も順調に黒字経営を続けたのです。以来27年目の昨年リニューアル工事を行い現在に至っていますが、屋上に立って眼下に目をやると、恋人岬を中心に西と東に広がる瀬戸内海の自然景観を生かした眺望は、地球が丸いことを実感させるようで、自慢の一つとなっています。
「若い頃 35年間 役場にて まちづくりなど 色々画策」
「シーサイド 懐疑意見が 相次いで その度腐心 心砕いて」
「阪神や 淡路震災 同じ年 オープンしたが 何とかなった」
「過去のこと 故に多くは 語るまい 27年 あっという間に」