○ちょっとしたトレッキングを楽しむ
寒い寒いといいつつも季節は巡り、早いものでもう4月も終わりが近づいてきました。寒いと戸外へ出るのがついつい億劫になりがちですが、このところの陽気に誘われ朝晩散歩がてら裏山を歩いています。山歩きの楽しみは何といっても植物との出会いです。冬の間殺風景だった木々が一斉に芽吹き、周りの山々はまるで黄緑色の衣を着ているように、目にも鮮やかに見えます。多分この木々たちも生きるために呼吸しているのでしょうが、根から水を吸い上げ、周りの空気を吸って吐き出している酸素は、私たち人間に大きな活力をくれているに違いないのです。
土日は年輪塾とだんだんつながろう会の皆さんとの学習会や交流会があって、忙しく過ごしたため、せっかく久しぶりに泊まりにやって来た孫たちと遊ぶことができなかったので、誘ってちょっとしたトレッキングを楽しみました。孫朋樹は小学校2年生なので、足元もしっかりしているのですが、孫尚樹は来月3歳になる程度なので、まだまだ山歩きはおぼつかず、狭い山道では私の手を握って歩くものの時々しりもちをついたりしましたが、それがまた楽しいのか、何度もわざとふわふわの落ち葉の上に転げてキャーキャー言って遊んでいました。健康やレクリェーションが目的でする山歩きのことをトレッキングといいますが、まさにこれこそちょっとしたトレッキングでした。
(木漏れ陽の山の中をゆっくり歩く孫たち)
山歩きの途中に竹やぶで筍を見つけました。子どもたちにとって食卓に出されている筍は、この季節ゆえ沢山食べさされますが、どんな格好をしているのか見るのは初めてなので、珍しそうに眺めていました。「おじいちゃん、おばあちゃんに筍を採って持って帰ろう」と尚樹が言いました。すかさず朋樹が「この筍は他所のものだから採ったら泥棒になるからいかん」と釘を刺しました。いい会話だと内心ニコニコしながら聞きました。
木漏れ陽の中を歩くと道端に様々な植物が見えてきます。私の目の高さと孫たちの目の高さが違うため、見つけるものが随分違います。「おじいちゃん、今度はあの山まで登ろう」とか言いながらトレッキングを楽しみました。
(道端で見つけた大きな筍にびっくりする孫朋樹)
「木漏れ陽の 中を三人 ゆっくりと 春を見つけて スッテンコロリン」
「ニョッキリと 雨後の筍 顔を出す 採ったら泥棒 弟諭す」
「春衣 まとっているよな 山の色 目にも鮮やか 空気がうまい」
「筍を 見たよと婆に 報告す 三歳孫の 得意な笑顔」