○夏野菜の植え付け
「春に三日の日和なし」といわれていますが、今年の春は寒さを伴った雨の日が多く、昨日も午後から雨が降りました。最近は天気予報もよく当たるので、前日妻が大量に買ってきた夏野菜の苗物を、親父と二人で植える作業をしました。まず納屋から耕運機を取り出し、植え付ける場所を丹念に深耕するのです。こうすることで幾分か雑草が生えるのを押さえ、植えつけた野菜が元気よく育つのです。
親父は今年92歳になりますが、足腰や耳目は衰えたもののまだまだ元気で、毎日畑の世話をしているだけあって暖炉理が極めてよいのです。植え付けに必要な道具類は記憶が悪くなったといいながらしっかりと覚えていて、直ぐに取り出してくるのです。几帳面な性格は歳をとればいい加減にしてしまうものなのですが、親父の場合はますます頑固になって、畝立ても目印用の綱を張り、私より綺麗に畝を立てるのです。
(農作業をする親父はまだまだ元気です)
苗はナス10本、ピーマン・パプリカ・シシトウ類12本、キューリ5本、トマト4本、カボチャ2本、マクワウリ2本、赤目さといも20個、パセリ2本、セロリー2本などでしたが、菜園の主導権を握っている親父と相談しながらあちらこちらへ植えつけて行きました。
地を這うカボチャやマクワウリなどは別として、ナスやピーマンは支柱が必要だし、キューリは垣が必要です。家の裏山から20本ほどニガタケを切ってきて支柱にし、ビニールの紐で軽く結んで風に倒されないようにしました。植えた苗の根元には牛糞堆肥と籾殻を丹念に撒いて、丈夫に育つよう祈りました。
今年は外気温が低く風も強いので、根付くまでのしばらくの間、特に弱いナスには、肥料袋を半分に切ったビニールで風囲いをしました。親父は毎年する農作業なおで、ビニール袋も風囲い用の竹も大事にしまっていて、直ぐに間に合いました。
里芋はジャガイモと同じように、少し低めの畝を立てました。太るごとに土を根寄せして子芋の成長を促すからです。先日植えたツルインゲンの芽が出始めました。この時期野鳥が新芽をついばむので、親父は魚網を納屋から出してきて、その上にすっぽり被せました。こうすることで野鳥の被害に遭わなくてすむのです。
(2月に植えたジャガイモも全て芽を出し順調に育っています)
(咲き始めた畦に植えたつつじ)
季節が巡って菜園の畦に植えているつつじの花が随分開花してきました。この分だとあと一週間もすれば満開を迎えそうで、わが家は一年中で一番花の多い嬉しい季節を迎えるのです。今年も近所の人が石垣の下の道を見上げながら、また家へ立ち寄りながら花見をしてくれることでしょう。
「夏野菜 今年も親子 ともどもに 腰をかがめて 菜園植える」
「老いてなお 我が家重宝 する親父 言うがままする なすがままする」
「体力も 気力も勝てぬ 老い親父 俺が勝てるは 食うと口だけ」
「作物は 被害に遭って 泣くよりも 知恵だし勝てる 方法実践」