shin-1さんの日記

○春日大社から興福寺へ

 奈良県に入り世界遺産を巡る旅に参加したものの、どの寺や神社が世界遺産なのか自分では下調べもしないまま、計画を担当してくれた仲間の言うがままなすがままに二日間を過ごしました。法隆寺、東大寺を見て回り、隣接する長い境内を歩いて春日大社本殿まで向かいました。

 これまでのお寺と違い神社は緑の中に突然朱塗りの鳥居や建物が目にも鮮やかに飛び込んできました。参道の両側には春日大社のシンボルである鹿を掘り込んだ寄進の鳥居が延々と続き、信仰の深さを垣間見ることができました。

 参加した会員の中には少し体力や歩くことに限界を感じる人もいて、一歩前を行く若手と比較的元気な私、それなりについて歩く連中が列を乱して歩きました。口は達者な連中なのに足腰は衰えを感じつつあるようでした。

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 その頃からポロポロしていた雨もボロでねじて上がり、春日大社にお参りして下る頃には薄い木漏れ日が差すほどに回復して、濡れている傘を日傘にして歩いたため、すれ違う外国人たちは、豆も振らないのに雨傘を差して歩く私たちを奇異な目で見ているようでした。

 参道を下ると興福寺です。興福寺は創建1300年という奈良きっての名古刹で境内の中金堂は享保2年の大火で焼失していて、現在は平成30年の完成を目指して改修工事の真っ最中でしたが、五重塔やその他の寺殿は雅な姿で私たちを迎えてくれました。

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 興福寺には国宝館があって有名な阿修羅像があるのですが、開館50周年の記念企画展が行われていて見学巣rことができました。残念ながら文化財を守るため場内の撮影は禁じられているので、その全容は目と心にだけ下とどめられませんでしたが、入場チケットの切れ端にのみその神秘な美しさは表現できませんでした。それにしても素晴らしい展示内容でした。八部衆と十六弟子像の現存十四体がずらり展示です。私たちが日ごろ何気なくパンフレットや教科書で見ていた国宝の仏像がこれでもかといわんばかりに展示をしているのです。日本の仏教文化の質の高さに圧倒されてしまいました。

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(興福寺国宝館)

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(国宝間の入り口)
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(チケットの阿修羅像)

  「念願の 阿修羅に出会い 手を合わす 闇夜に浮かぶ 神々しさに」

  「歩くこと 遅れ遅れし 友もいて 少し感じる 老いの坂道」

  「雨上がり 何故か開けた 傘を見て 外人奇異な 目で見て過ぎる」

  「気の遠く なる年月を 重ねつつ 五重塔は すっくと立ちぬ」 

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