〇ひじき乾し
昨日は通称やまぜと呼ぶ南西の風が吹き荒れました。海沿いに面した町は、冬の北西の風、春の南西の風、夏の南からの風、秋口の東よりの風と、季節を通じて色々な風が強く吹くのです。「風通しが良い」という意思疎通の表現言葉がありますが、ひょっとしたらこの町は風通しの良い町かもしれません。昨日の風もすっかり収まり、今日は上天気のようなので、今朝は朝早くから、昨日かまどで炊いたひじきをサナに干す作業を行いました。「春に三日の日和なし」といわれるように、また今年は風がよく吹くので急いで乾燥させないと危ないと思い、急な思いつきで始めました。
そんな作業をする場合いつも頼りになるのは年老いた親父です。親父はこまごました道具を倉庫にきちんと収納していて、かまどや鍋はどこ、サナはここといった風にしっかりと収納した場所を覚えているため、とっさの作業が済む図に出来てとてもはかどるのです。私などは親父の足元にも及ばず、使ったままほったらかしにして親父に随分しかられたものでした。それでもこの歳になると、「使ったものは元に戻すのが原則」という親父の言葉を肝に銘じて元の場所へ戻す訓練のお陰で収納場所も随分分かってきました。
今朝は倉庫からサナを出し、水洗いをして庭先の風通しと日当たりのよい場所に並べ、かまどの上に置いてある大鍋の中から、昨日炊いたひじきを取り出し、サナ2枚に広く薄く干したのです。
昨日は松前町に住む叔母森脇ルイ子が急逝し、加えて孫たちが松山からやって来てバタバタしたため、ひじきへの注意を怠り、残り火でひじきを多少焦がしてしまいました。燻製したと思えばいいと妻は言いますが、料理するために水で戻す時に水洗いをすれば何のこともないようなので、まずは一安心でした。
干し終わった頃、由並小学校へこの春から昇任校長先生として赴任された武田先生と、オーストリアウィーンの日本人学校から3年の任期を終えて帰国、し由並小学校に帰ってきた中尾先生がお揃いでご挨拶に見えられ、嬉しい再開となりました。武田先生は3年前まで由並小学校の教頭先生だったこともあり、とても懐かしく感じました。
ひじきの匂いは磯の香りそのままです。親父も歳をとり久しく遠のいていたわが家の漁師の匂いが丸で復活したような、そんな気持ちになった朝でした。
「ひじき乾す 久方ぶりの 磯匂い DNAが 思い出させて」
「海草は ミネラル豊富な 食べ物だ これで少しは 長生きするか」
「乾しひじき 一年分の 食料に 我も海の子 知恵が働く」
「叔母が逝く 孫が来るなど 忙しく ひじき焦がして 少し言い訳」
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若松さんの所では 色々な珍しい事をするのですね
私も先日 主人の友達が たくさんメカブやワカメを
持って来てくれたので、干しました。少しは冷凍にしましたが・・・
おひなさまを仕舞う時は、焼肉を段取りしてくれます。食べる事は早い(笑)