〇名刺の山
この一年間で、私が名刺交換した人は一体どれくらいでしょうか。名刺を置いた書棚の一角にはいただいた名刺が無造作にあふれんばかりに積まれています。今年は全国大会などのイベントが沢山あったせいか昨年よりはるかに多いようです。それもそのはず、私は地域づくり団体交流研修全国大会のPR用にと事務局に作ってもらった千枚の名刺を約7か月間で全国に配ったのですから、その見返り貰った量だけでも相当なものなのです。
昨日は年賀状用にその中から分類して寄り分けて新しいパソコンソフトに慣れない手つきで入力しました。年賀状の作製はでいているのに、あて名書きがまだこの時期になってもできていないという体たらくに、自分ながら嫌気がさすのです。
そこで来年から名刺に交換した日付を入れ、順番に置くよう少し名刺の整理の仕方を考えて見ようと思っています。そうすれば貰った日付とカレンダーが一致して覚えやすいのです。しかしリタイアした私がリアイア後4年経った今も現職時代と同じようにこれほど多くの名刺を交換できていることは、一種の驚嘆に値することなのです。もうそろそろと自分の荷物の重さを感じながら、またその荷物を軽くしようと思いながらそのままでいる自分の踏ん切りの悪さも感じているのです。名刺の整理より自分の身辺の整理が先だと今年一年を総括した次第です。
名刺をめくりながら、出会った人、訪ねた町を思い出しながら一年を振り返ってみましたが、今年もいい人に沢山巡り合いました。始めて出会った人もいれば、久しぶりに出会った懐かしい人など様々ですが、名刺を貰った殆どの人とはもう二度と会えないのですから、不思議なご縁とかいいようがないのです。
名刺は人を紹介する広告塔のようなもので、役所に人の無機質な名刺を除けばその人の思いが込められていて中々楽しいものです。中には私のように似顔絵をあしらったり、町の風景写真や自分の顔写真を入れているものもあります。また最近はパソコンの技術が進んで自分で手作りの名刺を作っていたり様々です。
先日、馬路村の木下さんが私のためにスクラッチシールを張った手作り名刺を30枚送ってくれました。木下さんはわが年輪塾の塾生でいいということは即行動に移す積極派人間で、これまでにも色々な私のアドバイスにも耳を傾ける人なのです。この名刺もそうした行動の表れでしょうが、こうしたチャレンジ精神が新しいライフスタイルを作って行くのです。せっかくもらった名刺なので木下さんの話をしながら全国に配りました。
たかが名刺一枚、されど名刺一枚です。これからも名刺一枚に思いや願いを込めて生きてゆきたいものです。
「この一年 貰った名刺 多過ぎて どれが誰だか 名前混同」
「この名刺 一つ一つに 人の手の 温もり感じ めくり読みする」
「もう二度と 会うことのない 人もいる 何処でどうして 過ごしているやら」
「北の国 南の町とそれぞれに 地域売り出す 想いの名刺」