○得意が違う妻と私
私の妻はパソコンをやりません。パートで務めている歯医者さんでは仕方なく仕事でパソコンをいじっているようですが、「家に帰ってまであんな難しい道具を触るのは嫌だ」というのが本音のようです。ゆえに私がこのパソコンを使い、妻の悪口を少々書いても妻の目には触れることもなく、書きたい放題、言いたい放題というのが実態のようです。でも谷岡和美さんなど私の友人の女性から素敵なブログ文章やメールが届く度に、私の妻の情報的遅れを気にするのです。今は務めているから町内の情報は歯医者さんのロビーでのお客さん同士の会話で驚くほど知っています。しかい今にその職場を辞めると情報御地になるのではないかと思ったりするのです。機嫌の良い時にその話をすると、「そのうち仕事でも辞めて時間ができたらするわ」と軽くいなされます。
私の場合もパソコンをいじり始めてそんなには経っていませんが、パソコンをいじることが下手くそな私にとってさえ、パソコンは重要な情報発受信の道具となっていて、パソコンなしでは生きていけないとまでは行きません、そのくらい重要な役割を果たしていることは間違いないのです。
私の妻は数字に強く、電話番号でもかなりの数を暗記していて、息子娘への連絡や親類への相談など、番号簿を見なくても平気で間違わず通話しています。また高校が商業科だったこともあってソロバンや簿記は自慢するほどでもありませんが、まあ得意な方だと思われます。そんな妻のお陰でわが家の経済的基盤は貧乏ながらも何とか火の車になることもなく、度重なる危機を乗り越えてきました。若いころ家を建てた時も、子育てによる教育費のねん出も、また安月給ながら家計のやりくりができたのも全て妻の努力の賜です。やはりわが家の一番の功労者は妻だと思っています。おっと、こんな美辞麗句のような、そして歯の浮くような褒め言葉をいくら並べても、このブログを目にすることのない妻にとっては馬の耳に念仏といったところでしょうか。
その妻がこの2~3年凝っているのが、ビデオの操作です。これまでのようなテープによるビデオでなくCDで予約録画できるのを買ってから、盛んに使ってビデオを楽しんでいるのです。例えば相棒という今流行りの番組や人生の楽園などなどに加え、妻の妹からアガサクリスティーのサスペンスを借りたりして観ていますが、お陰で私のチャンネル権はまるでないのです。
たまにこの番組が見たいといえば別の部屋のテレビを見るように言われたり散々ですが、まあ犬も食わぬ妻の楽しみですから、テレビくらいは妻のいいなりにしたいと思っていますが、何年か後にアナログからデジタルに変わるタイミングをとらえて、このチャンネル権を奪い返すか最低共有にしたいと手ぐすね引いて待っているのです。しかし数字やチャンネル操作に強い妻には争う前から敵いっこないと白旗用意ともとれる不安がよぎっているのも事実です。
毎日湯水のごとく入ってくる情報は今や盃とも丼とも思われる私のような小さな器には盛りきれず、溢れ放しのようですが、そのような情報の中から必要情報や重要情報を取り出し加工することは容易なことではありません。妻の情報処理能力が丁度良いのかもしれないと、私と妻を足して2で割ったらいいのだと、夫婦のレベルの低さを諦めている今日この頃です。
「今朝書いた ブログも知らず 妻今日も 違う世界で 情報拾う」
「妻と俺 足したら丁度 いいのかも 得意違って 補い合って」
「チャンネルは 妻のものだと 諦めた デジタル放送 今に見ていろ」
「数字には めっぽう強い 妻の前 嘘もつけぬと 嘘をいいつつ」