shin-1さんの日記

○しめ縄づくり

 お正月の準備も簡素化したもので、おせち料理は外注し、餅も売っているものを買ってくるだけ、しめ飾りさえもスーパーで買ってきたもので済ませてしまうのです。わが家は年寄りがいるためこのことについては特に口うるさくて、しめ飾りを作るのは長男たる私の仕事なのです。私は親父から伝授された技で、しめ飾りを中学生の時から作っています。したがっても半世紀は作り続けている計算になります。

 しめ縄飾りを作るのにはまず藁が必要です。今はコンバインで稲を刈るため細切れにして畑に還元するため、頼んでおかないと確保が難しいのです。10月に稲藁を貰いに行って倉庫に確保しておくのです。親父は元漁師なので大安とか市の満ち引きなどを見計らって藁の袴をそぐり、真だけにして和tら市の出番を待つのです。しめ縄を作る日も大安か先勝、友引を選べと口うるさく言います。スーパーなどで売っているしめ縄はそんなこともなく無造作に作っているから駄目だというのです。

 今日は先勝です。午前中なら日がいいから作れというので、少し熱っぽい体を押して作り始めました。わが家ではオタマジャクシと称する小さめのを15個、玄関用にのれん風のを1個、親父の玄関用に1個、それに神棚用にエビ風のを1個の4種類を作ります。今日は気力も体力も減退していますが、台所のストーブの前にゴザを敷き、

縁起ものなので気合を入れて作りました。 

 作業は2時間弱で終わりましたが、私が作ったしめ縄飾りを見て親父も満足したようで、これで今年も新しい年が迎えられそうだと喜んでいました。これれのしめ飾りにはウラジロというシダの一種が必要なのです。最近は山が荒れてそうしたウラジロも遠方まで取りに行くのだと友人から聞きましたが、私には歩いて4~5分もの近い場所にとっておきの場所があるのです。気分転換のつもりで出かけましたが、僅か10分ほどできれいなウラジロを確保することができました。風邪をひいた私の体を気遣って親父は私と同じような場所へウラジロを取りに行ったらしく2重になりましたが、それでもたくさん取れてホッとしています。

 今年の年末は明日が友引、明後日は先負、大みそかは仏滅らしく、明日にでもウラジロやカブスを付けて飾ろうと思っていますが、はてさて親父から私への年中行事の伝授は行われているものの、私が長男である息子にこうした年中行事の伝授をしていないことに気が付いています。もうそろそろと思ってはいますが、今の若者は縄をなうことすら知らない世代ですから、ちょっと危ないような気もするのです。

 三人の息子たちが小さい頃はみんなでしめ縄づくりを賑やかにしたものですが、一年に一回の作業で伝授できるものでもなく、今年こそはと手ぐすね引いていたものの、蒸すかは風邪気味の嫁に代わって子守りが忙しいらしく、とんと当てにならず、今年もそのことは棚上げとなりました。


 餅つきもこれから妻の仕事です。餅つきはシーサイドの加工場で友人たちと賑やかに行うようですが、妻にはおせち料理を作る仕事や年越しソバを作る仕事がたっぷり待ち構えています。わが家では毎年年末に家の周りのガラス戸や網戸を掃除する習慣がありますが、私の体調が優れないこともあって長男の協力を得なければ不可能なのです。

 いつの間にかわが家にも世代変わりが進みそうな雲行きですが、おせち料理はもうそろそろ息子嫁と妻も思っていたのに、来年の5月に第2子誕生の身重な体にて、今年も妻の負担になりそうです。

 あと3日で今年も終わりです。やり残した仕事を片づけながらもう少し頑張ってみようと思っているところです。


  「スーパーで 買えば苦労も ないものを 縁起担いで しめ縄くらいと」

  「縄をなう こともできない 世代にて しめ縄伝承 難し過ぎる」

  「私には 次に伝える 義務がある 息子へそして 更なる息子」

  「日本の 正月ありよう 随分と 変わってしまい 何が何だか」


 

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