人間牧場

〇えっ、首相の一句

 昨日パソコンをいじりながら遊んでいると、阿部首相の作った俳句が載っているのを見つけました。もう初夏なので少し前の春先に作ったと思われるこの一句を、あるエコノミストは「時代錯誤もはなはだしい」「庶民の暮らしを知らない殿様感覚」などと痛烈に批判していて、ずる賢いのか口には出さな私もある部分「同感、同感」と相槌を打ちました。さてあなたはどう思うでしょう。
 アベノミクスという流行語まで生まれた阿部首相主導の経済政策は、円高や景気回復で一定の効果を上げていることは、色々な経済指標を見ても明らかです。しかし私たち庶民の暮らしとなると別問題で、まさにあるエコノミストが断罪している言葉のとおりかも知れませんが、私は評論家でもないし評論家になるつもりもないのでこの辺で収めたいと思います。

 阿部首相が作った一句は「給料の 上がりし春は 八重桜」ですが、私のような年金暮らしの高齢者にとってこの春は、50円のハガキが2円値上げされたように、給料ならぬ物価値上がりの春でした。買い物の殆どを妻に頼って暮らしている私でさえ感じる物価高は家計を直撃し、景気回復などどこ吹く風といったところです。私がいつも疑問に思うのは、人口が2005年を境に増加から減少に転じ、世界一の長寿国となって高齢化率もどんどん上がっているのに、何故所得向上の成長戦略を取り続けなければならないかという点です。勿論社会は成長しなければなりませんが、このまま成長戦略をとり続けると確実に日本国家の経済は破綻してしまうのです。詳しいことは分かりませんが国債発行、つまり借金に依存してまで公共事業を何故やらなければならないのか、選挙に迎合する政治の貧困を嘆くのです。

 日本のGNPはアメリカ、中国に次いで第3位ですが、ブータン王国で有名になったGNH(国民幸福総量)というわが国の指標は、ミシガン大学の世界価値観調査では43位、イギリスのレスター大学世界幸福地図では90位という低さです。
 貧しい時代と思われていた江戸時代末期や明治初期日本を訪れた多くの外国人が、「日本人ほど幸福に見える国民はいない」と賞賛した日本人の姿など今は殆ど見られず、海外から帰国した時、東京の地下鉄の車内等で見る人々の姿は、「ともかく表情が暗く、疲れているように見え、また他者に対し無関心ないし閉じているという印象を持ってしまう」と、ある人がある雑誌に書いていた文章に納得しながら、時折出かける東京で感じつつ帰って来るのです。経済も大事だけれど心の豊かさも大事だと実感した首相の一句でした。

  「阿部首相 国の舵取り まかされて 胸張り一句 成果強調」

  「この国の GNPは 高いけど GNH 低い驚き」

  「江戸末期 明治の初期は 貧しくも 心が豊か 見習うべきだ」

  「増加から 減少転じた 人口や 高齢化する この国憂う」  

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