shin-1さんの日記

○木になるカバンのライバル現る

 一昨日私に届いた封書の中に長野県木曽町役場企画調整課大目富美雄さんから届いた一通がありました。封を切ると中から木曽市民タイムスというタブロイド版32ページの新聞が出てきました。その新聞のトップ記事に今年の夏高知県馬路村で行われた全国地域づくり大交流会で知り合った木曽町の大目さんが出ているのです。注目すべきはその内容です。「木曽ヒノキ使いアタッシュケース」「持ち歩いて林業、観光PR」という大見出しに詳しい記事が載っていました。

 木曽町役場の企画調整課長補佐・大目富美雄さん(50)はこのほど、王滝村の王滝木材加工組合に依頼して木曽ヒノキ製のアタッシュケースを作った。一部の部品を除いてすべて木曽ヒノキの天然木使われている特注品で、大目さんはこのケースを持ち歩いて県内外で開かれる会合などに出席して木曽の自然や林業、木工業の魅力をPRする考えだ。とリード文が書かれています。

 本文はアタッシュケースは縦31センチ、横41センチ、厚さ9センチの角形で、重さは1.5キロある。中の深さは5センチで、取っ手も木製だ。木でない部分は、ふたの口金とちょうつがい、底部を保護するゴムだけだ。大目さんは、6月に高知県安芸郡馬路村で開かれた「全国まちづくり大交流会」に出席した際、講師として出席した若松進一さん=愛媛県伊予市双海町が持ち歩いていたスギ製のケースに注目した。「こんなケースがあれば木曽の林業や観光をPRできる」と考えた。

 しかし、木曽郡内で製造する業者はなく、6月下旬に王滝村木材加工企業組合工場長で知人の畑中盛人(48)

ー木曽町開田高原末川=に依頼した。一からの設計で、コストは一個4万6千円とかかったが、畑中さんは「人工林ヒノキなど他の木をうまく使えばコストをもっと下げられると話す。大目さんは、ケースの中に木曽郡内で作られているヒノキ製のうちわや名刺、はがきなどを入れて各地で宣伝する予定でいる。「このケースを見た人が、木曽に興味を持ってくれれば」と願っている。で結ばれています。

 いやあ驚きました。私はこの木になるカバンを提げてもう20年も全国を行脚していますが、「このカバンいいねえ」と感心する人に沢山出会ったし、木材産地に殴り込みをかけたつもりで話しても産地の人は関心は示すものの一向に動かなかったのです。

 大目さんの行動は一種のパクリですが、いいことは真似をして行動するまちづくりの鉄則は十分伝わってくるのです。大目さんは今日から私の仲間であると同時に強力なライバルなのです。全国に名だたる木曽ヒノキの産地ですから木の話は山ほどあるでしょうし、私など太刀打ちできません。でも私にはオンリーワンの20年間も使い古した木になるカバンがあるのですから、自信を持って生きて行きたいと思います。

 大目さんに招かれて11月1日には木曽町へ講演に出かける予定です。その時は是非大目さん自慢のカバンと面会したいと思っています。出来れば市民タイムスにもカバンの出会いをメモ程度に・・・・・・。

  「世の中は 直ぐにやる人 やらぬ人 色々いるが やった方勝ち」

  「強力な 木曽のライバル 現れる 嬉し恥かし 使い古しで」

  「只者じゃ ないなと直感 会った時 早速動く 軽さに脱帽」

  「今日もまた 木になるカバンを 提げ歩く カルチャーショック 与えるために」

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shin-1さんの日記

○久しぶりのお湿り

 7月14日に台風4号、8月2日に台風5号がそれぞれやって来てそれまで水不足だった四国地方に満水の水をもたらしましたが、それ以来約1ヶ月余り雨らしい雨が降っていません。家庭菜園の里芋などは完全に旱魃の影響で、枯れかけているようです。わが家では今年里芋の作付けを増やしたのですが、残念かな不作に終わりそうです。県内の各地では芋炊きの話題があちこちで聞こえるようになりましたが、芋炊きに欠かせないのが早生系の里芋なのにこれほどの日照りでも、東予の旧土居町や南予大洲市のプロの農家はしっかりと特産の里芋を作っているのですからさすがです。

 この1ヶ月親父の日課は夕方陽が沈み始めると決まったように畑に出て陽が落ちるまで水やり作業に明け暮れました。私や妻はそんなに水をやると育つものも育たないと遠目で見ながら批判していましたが、それでも親父は一生懸命水をやってくれました。最近は天を仰ぎながら降らない雨を恨んだり、「水やりは今年でもう限界だ」などといいつつ、それでもせっせと井戸水を畑に振り撒いているようです。

 昨夜午前3時ごろ外のトタン屋根を叩く雨音で目が覚めました。窓越しに外を見ると宵闇の中でシトシトと雨が降っていました。菜園にとっても水遣りに疲れた親父にとっても恵みの雨だと思いつつ、またひと眠りしました。朝起きてみると雨は止んでいましたが、夏の暑さに乾いていた土地は濡れていて、心地よい朝の風が初秋を感じさせてくれました。

 台風9号が関東地方を直撃して去って行きました。台風といえば九州や四国が本場で、関東地方の人たちにとっては他所のことと思っていたのでしょうが、私の友人が多く住む長野県南牧村では集落が孤立したと新聞が報じていて、心を痛めています。日本一の野菜の産地である南牧村は、今年水不足で野菜が不作だったと中島美人村長さんから毎年届く夏レタスの箱の中に書き込まれたメッセージに書かれていました。その南牧村が今度は雨の被害に会うのですから世の中は何が起こるか分らないものです。ブログ画面を通じて台風被害に対するお見舞いを申し上げます。

 本来ならわが家ではもう冬野菜の作付けが終わっている頃なのですが、降らない雨で畑はまるで運動場のようにカチカチで、鍬も耕運機も歯が立たないのです。親父の姿や言葉も焦りありありで、特に大根作りの名人と噂される親父にとっては、今朝方の久しぶりのお湿りは待ちに待った天からの贈り物のようで、嬉しそうでした。

 先日港でははまちが沢山獲れてそのおすそ分けをいただいたので、そのまたおすそ分けを友人の家に持っていったところ、キャベツやブロッコリーの苗を沢山いただきました。植えようと思いつつ思案はしてもこの日照りでは付かないかも知れないと思って水遣りをして木陰に数日置いておきました。苗をいただいた方から電話が入り、「苗は暗い場所に入れてはいけない」と忠告がありました。苗は自然体で太陽に当てないと痩せ細って体力を失うのだそうです。なるほどと思いつつそれじゃあと思いついたのですが、親父は既にその苗を目敏く見つけ、固い畑を耕して苗を植え、朝晩水遣りを欠かさずやってくれているようです。昼は友人から貰ったという寒冷遮を被せてまるで玄人のような野菜作りです。このブロッコリーやキャベツも昨夜の雨で元気を取り戻しているように見えました。

 連日30度を越えていたテレビ画面の天気予報だと今日の最高気温は30度とか29度まで下がり、残暑といいながら少しずつ季節は動いているようです。

  「お湿りで 大根蒔けると 嬉しそう 親父の顔に 正気が戻る」

  「僅かだが 季節の変化 感じ取る セミの鳴き声 最後のあがき」

  「さあ秋だ 忙しくなる 何もかも カレンダー見て 心引き締め」

  「気が付けば 二人だけにて 食事する 部屋のガランに 虫の鳴き声」

 

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