shin-1さんの日記

○生協の総代会に出席

 自分で言うのも何ですが私も風変わりな男で、こともあろうにこの度生活協同組合、略して生協の有識理事に就任したのです。そもそもの発端は生協出入りの業者さんで作る会合に招かれ講演したのがきっかけでした。その折何を話したのか定かではありませんが昔から良く知ってる大川理事長さんの熱心なお誘いもあって、断る理由もなくお引き受けする事になりました。もとより安心と安全を第一義に考える生協がどんな方針なのか、どんな組織なのか勉強もせず分らぬままなので多少の不安があっても「まあいいか」って感じで今日の総代会に出席しました。

 県民文化会館の真珠の間で開かれた総会にはいずれ劣らぬ女性500人程が出席し凄い熱気を感じました。農協や婦人会といった女性組織が見る影もなく斜陽化しているのに生協は確実に会員の加入数を伸ばし、生き生きと輝いているように見えました。前理事長の立川さんが「若松さん生協の総代会は面白いよ」と前もって耳打ちしてもらいましたが、その言葉どおりそこら辺の月並みな総会など何処吹く風、まさに株主総会といったところでした。事業報告も決算報告も完璧でパソコンを使って楽しい、そしてためになるような進行でした。

 最も驚いたのは役員選任です。今治の選挙区の理事立候補者が定員一人に対し2名が立候補しているらしく、手続きに従って立候補演説や応援演説があるなど本格的でした。結果は2票の僅差で当落が決まると言うハラハラドキドキの結果でした。議決は野鳥の会が野鳥を確認するように男性職員が幾つかのブロックに分けて賛否の掲げた札を数えてゆき、最後に発表して承認を受けるのです。それらの過程で前もって意見のある人は本部に意見を届け公表した意見の中から選ばれた8人が意見を述べるのです。実に理にかなった運営でした。結果的にはどの議案も承認されましたが、反対に票を投じる当たり前の主張をする人もいてハラハラドキドキの3時間でした。

 最後の議案である役員の選任では前もって理事会の承認を得ている私のような有識理事は何のおとがめもなく選任されて小さな一歩を踏み出したのです。

 さて「私の仕事は」と尋ねられたらまだはっきりとは分りませんが、毎理事会に出席して意見を述べたり、早速幹部会で講演をして欲しい旨のご依頼がありました。任期は二年だそうでまあぼちぼち慣れて役に立とうと思っています。それにしても今日のショックはいい経験になりました。共同購入、店舗、福祉など多方面で活躍している生協を束ねてゆく理事長さんの苦労を垣間見た一日でした。

  「また一つ 新しき知恵 授かりぬ 生協運動 本格勉強」

  「顔見知り あちらこちらで 手を振りて 何で来てるの 言うよな驚き」

  「失礼な 話だけれど 女性たち 何でこんなに 元気なのかな」

  「味見会 見ているだけで 腹いっぱい 食うわ飲むわで あれじゃ増量」  


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shin-1さんの日記

○舞たうん

 「若松さん。いいのが出来ましたよ。まあ見て下さい」と、刷り上ったばかりのインクのにおいのする「舞たうん」という雑誌をえひめ地域政策研究センターの清水研究員から手渡されました。ゲラの段階で校正作業のため何度か部分的にパソコンで送られてきていたので目にはしていたのですが、全てを見るのは初めてなので手にとって開いた瞬間「凄い」と思いました。私が手にしたり読んだりした過去のものとはまるで違うし、ひょっとしたら私が登場している過去のものの中で一番美しいのではないかと思える程の美しさでした。

その場はアシスト事業の助言もあってパラパラと捲り読みしかできなかったのですが、夕方は愛媛大学の講義日だったし、グループワークの日だったので、約1時間大学の202号室の教壇に立って全てを立ち読みしました。

 清水研究員という男は農協マンで、センターに出向職員として来ています。研究員には市町村役場や県庁職員が多いのですが、彼は明らかに変わった思考の持ち主です。「変わっている」と他の人から言われる私が「変わっている」と思うのですから彼はやはり変わり者でしょう。彼との出会いは2年前に遡ります。教育長室に新任のあいさつに来た時から何かを感じました。多分「地域づくりと経済」という点で心の一致を見たのが第一印象だったように思います。それから折に触れいい関係といい響き合いで二年間一緒に仕事をしてきましたが、忘れられない仕事は昨年の「地域の自立とはなにか」というシンポジウムの仕掛けでした。

 今回の舞たうんはその総仕上げとでも言うべき成果物なのです。高知の東谷さん、徳島の横石さん、愛媛の森本さんなど多彩な「地域づくり経済人」にジャーナリストの朝日新聞記者砂場さんを組み合わせるという画期的な企画を流れる水の如く配置し、そして随所に清水研究員の私感を隠し味に使っているのです。多分多少のご批判もあるでしょうが、私が教育長室でインスピレーションとして感じた彼からの直感メッセージのような気がして彼との2年間を振り返りました。

 今地域は過疎化、高齢化、産業不振、少子化などという社会問題に幻惑されてなすすべもなく立ちすくんでいます。平成の大合併のあおりで行政も「金がない」「画一化・本庁集権」のオーム病にかかってなすことを躊躇しています。ひょっとしたらこの舞たうんはその道しるべかバイブルになるのではと思ったりしました。

 世はまさに情報化時代、舞たうんという雑誌は県下の市町村の関係する所に配られそれぞれの人がそれぞれの想いで手にし読むことでしょうが、心無い人は無造作に紙ごみとして片付けるかも知れません。でも心ある人は手元に保存して詳しく吟味し地域づくりのヒントにするかも知れません。情報には聞き流し情報、必要情報、重要情報と大別されますが、今や舞たうんは私にとって重要情報なのです。

  「舞たうん 想いが活字に 大変身 紙ごみせずに しっかり読んで」

  「舞たうん 腕が良いのか 印刷か まるで美術だ 俺もいい顔」

  「まず妻に 読んで聞かせて 見せてみる これが最後ね 妻の一言?」

  「大学の 教壇立って 立ち読みす 学生立ち寄り 格好いいじゃん」

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shin-1さんの日記

○横たわるのはトドかアマノジャクか人間か

 アマノジャクという見たこともない動物がいるそうです。私たちの地方では「あんたはアマノジャクじゃねね」というような使われ方をしますが、そのアマノジャクが島根県益田市に住んでいます。学校の先生でありながら派遣社会教育主事を経験し、今は地域コーディネーターとして益田市の教育委員会で生涯教育の仕事をしている大畑さんという友人です。彼が別に変わった人という訳ではありませんが、親しみを込めて私は彼のことをそう呼んでいるのです。彼は学社融合、つまり学校と地域が子どもたちのために連携することの必要性を説き、その実践を綺羅星セブンなどと変わった表現で広域的にやっているこの世界では草分け的な人間なのです。ややもすると理論先行で実践が伴わない教員の世界にあって彼は別格で、次々と実践して成果を挙げているのです。実践現場での彼の活躍は多くの支持を集めています。その意味からいうと彼は「アマノジャク」なのです。彼の主催するシンポジウムに招かれ彼と出会ってから交流が始まりましたが、いい意味での刺激をお互いがし合っているのです。

 数日前出張先の島根県隠岐の島へいきなり携帯電話がかかってきました。「6月28日に四国高松へ出張するので帰りに人間牧場へ立ち寄りたい」と言うのです。私は日程表に目を通し「この日は松山でアシスト事業の重言が予定されているのでアウトだ」と告げました。普通の男だとこれで諦めます。ここからがアマノジャクたる彼の真骨頂なのでしょうが、「少しの時間でもいいから」と食い下がってきました。出張先の高松からは当然無理だとは思いつつ、「朝9時からなら」と意地悪い返事をしました。「分りました必ず」とまあ一方的な約束です。半信半疑で私は昨日彼を待ちました。ところが9時きっかりにわが家へ彼は着いたのです。多分この時間に着くのには相当早く旅先を出たのでしょうが驚きました。まるで若い頃の私のようなエネルギッシュな立ち振る舞いです。同伴者は知人の寺戸さんで、彼のどでかい外国産ジープに乗ってやって来ました。

 私は二人を妻愛用の山登り専用車に乗せて人間牧場へ向かいました。写真の左が大畑さん、右が寺戸さんです。

 二人は島根県で公民館主事の寺戸さんの田んぼで合鴨農法を実践したり五右衛門風呂を作ったり、多彩な実践をしているのですが、わが人間牧場には驚いた様子でした。

 寺戸さんが思わずウッドデッキで自由なポーズを取り始めました。裸体の女性ならまだしも、中年太りのの寺戸さんはまるで横たわるトドのようだと思わず大笑いをしました。彼ら二人は束の間の短い時間でしたが人間牧場のコスモス空間に触れ、わが家の煙会所や海舟館を見学し、何事もなかったように去って行きました。

 私の所へは「会いたい」「人間牧場を見学したい」と毎日のように各方面から連絡が入ります。その都度丁寧に対応をしているつもりですが、いかんせん私も多忙な人間なので、断る場面もしばしばあります。大畑さんも尋常なら人間牧場へは来れなかったでしょう。アマノジャクだったから来れたのです。「来るな」といったら来るような積極的な人間が私は大好きです。大畑さんも寺戸さんもアマノジャク的な生き方をこれからもどんどん続けて大きく成長してください。

  「島根から 来るなと言うのに やって来た アマノジャクだな 俺とお前えら」

  「人に会い 人に教えを 請うてきた 巡りて俺に 教え請うとは」

  「寺戸さん まるで太った トドのよう でもいい感じ 写真は語る」

  「甘夏の 畑分け入り ハサミ摘む 酸っぱい果実 彼らとともに」

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