shin-1さんの日記

○椎葉村へのルートを調べる

 今夕から宮崎県の山奥深い椎葉村へ出発します。週末の逆手塾準備のこともありどうしても金曜日の朝までには帰宅しなければならないので車で行く事にしました。椎葉村へは過去の2度ばかりお邪魔しましたが、何せ遠いことと道が狭いことの印象が強く、公共交通機関利用だと完全に2泊3日の旅となるのです。そこで妻が愛用している九州全土の地図を広げ思案しました。妻は息子が鹿児島の大学へ遊学中に自分で車を運転して度々鹿児島へ行っているので九州南部については詳しいようです。普通だと八幡浜から臼杵にフェリーで渡り、日向か延岡まで国道10号線を南下して山道に入るのですが、地図を広げて色々なルートを探ってみました。

今回の宮崎行きにあたってはグリーンツーリズム協議会の招きなので宮崎県地域農業推進課の担当者から様々な情報を入れてもらいました。日向市や延岡市から入るルートは度重なる台風被害によるものなのでしょうか、工事のための時間規制があって中々上手く行けそうにもありません。

 そこで考えたのが三崎町から佐賀関にフェリーで渡り竹田市を経由して裏側から椎葉村に入るという案です。海の上に国道が走るこのルートだとフェリーの時間が一時間余り短縮できますし、このルートは途中まで走ったことがあるような気がするからです。今日は7時30分まで大学の講義日なのでそれからの出発になる関係で時刻表を調べ10時30分発のフェリーに乗るべく予約の電話を入れました。ところが今の時期は一隻が定期検査のドック入りとかでこの時間は運行されておらず、結局は11時30分の予約となりました。出だしからつまづいた感じですが、帰りの便も予約をして準備が整いました。

 宮崎県椎葉村は日本三大秘境にも数えられる平家の落人伝説の地です。今だから車で簡単に行けますが昔は隠れ里ゆえに様々な歴史と文化の残る素晴らしい所です。

 かつてわが家にも逗留したことのある旧友河口吉弘さんの顔を思い出し、役場に電話を入れました。電話に出た方から「河口さんは今春退職されました」とのことで、電話番号を聞いて夜電話を入れてみました。嬉しいいことに電話に出て、昔の話に花を咲かせました。まだ定年には2年もあるのに辞められたとのこと、宮崎を代表する方のお一人なので惜しい気もしますが、まあ人生色々だからと椎葉村での再会を約束しました。

 旅馴れている私は年中旅をします。故に事前にこんな準備をしたことは殆どありません。今回ばかりは車での旅ということもあって、妻の心配は尽きません。しかも深夜の走行は体にこたえると反対しましたが、言うことを聞かない私ゆえ結局は妻が折れてしまいました。まあ「狭い日本そんなに急いで何処へ行く」てな感じで今回も旅を楽しみましょうか。

  「二度三度 訪ねし椎葉 久しぶり 思い巡らす 地図上の旅」

  「あの人は 元気でいるやら 浮かぶ顔 歳もとらずに 昔のままで」

  「今頃は デジカメ友の 一人旅 俺も随分 変わったものよ」

  「いい所に 行けてあなたが 羨まし 妻に反論 俺は仕事だ」

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shin-1さんの日記

○未公開施設の公開

 人間牧場第三期工事のツリーハウスについては、工事の推移をその都度紹介していましたが、足場も退いて防腐剤ペンキで化粧したツリーハウスの内部は紹介していなかったので、幾つかを紹介しておきます。

 ①生きた床柱

 ツリーハウスの由縁は木の上に家を建てる方法と木を室内に取り込む方法がありますが、人間牧場では木の立場に立って重い荷物の家を背負わさない後者の工法を選びました。生きたままの杉の木を室内に取り込んだので、まるで生きた木の床柱のようです。したがって畳三畳分の狭い室内の主要部分をこの木が独占しているような錯覚を覚えますが、生きた木に向かい合い木と語るまるで禅の修業場所のような感じがします。このツリーハウスのスポンサーは私が代表を務める21世紀えひめニューフロンティアグループと長年物心両面で私たちのグループを支援していただいている関奉仕財団です。

 最初この杉の木は7本の株立ちでしたが、屋根の始末や棟木の角度を確保するため工事の段階で比較的小さい3本の幹がご覧のようにあえなく伐採しました。残念ですがそれを含めた7つの教えとして付加し、大切にしたいと思います。

 ②四つの扉

 入り口に半間の引き戸、西・北・東に小さい窓が造られています。いずれも外壁の杉板鎧張りと同じで、外から見ると窓の存在には気付かないよう工夫されています。窓は押し上げ式で木のつっかえ棒を差し込んで開けます。

 これは西側の窓ですが、巻き込み式の手作り網戸兼ブラインドが棟梁手作りで設置されているのです。中々お洒落な雰囲気です。4方の窓を開けるとかなり採光が差し込んで明るい部屋です。この部屋にはあえて電気は引きこみません。むしろランプのような時代遅れな人間の文明で使うつもりです。

 ③3本の根上がり杉

 ①で紹介した株立ち杉の木には根元から不思議な枝がまるでタコのあしのように3本出ています。何かの拍子で芽が出て枝になりそのまま放置されて育ったのでしょうが何とも奇妙な光景です。

 この杉の枝は生きた床柱とともにこのツr-ハウスの名物になりそうです。水平線の家といい、五右衛門風呂といい急峻な地形を活かしたため下から見るとまるで2階建てのような雰囲気で、味のある施設に仕上がりました。

 周りにはハゼの木が沢山自生しています。そのハゼの木もカズラに巻かれて息絶え絶えと言ったところなので丁寧にカズラを切ってやりたいと思っています。海岸線は標高が低く暖地なので秋の紅葉は期待できないのですが、ハゼは何故か見事に紅葉します。秋を演出する工夫を凝らしたいものです。

 このツリーハウスにはまだ名前が付いていません。みんなの意見を聞くと人もめしそうなので、私の考えている名前に落ち着きそうです。行く行くは下の往還道路に小さな吊り橋でもかけるとアドベンチャーを楽しめるかもしれません。いずれにしてもいいツリーハウスが出来ました。日浅棟梁さんや協力してくれた様々な人にありがとうといいます。

  「七本の 枝が残った ツリーハウス 僅か三畳 杉と語りぬ」

  「四方窓 開けて周りを 見渡せば 緑と青が 程よいほどに」

  「踏みつけて 出来た畑の 細い道 ぬかるみ足を とられ懐かし」

  「家の下 まるでタコ足 枝が出て みんな関心 覗き込むよに」

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