人間牧場

〇人それぞれに悩みはあるようです
 最近出会う人から「お元気ですか?」と尋ねられ、「はい、何とか元気ですが・・・・」とお互い会話を交わすのですが、今年は余り元気でなかったため、嘘をつくこともできず「実は・・・」とやんわり切り出し、「今年は元気でもなく4月に外反母趾で入院手術をし、その傷が大分良くなった矢先、今度は庭木の剪定中登っていた脚立が倒れ、3m下に落下し、地球と衝突しました」。「その矢先今度は尿トラブルに・・・・」と、まるでテープレコーダーの再生ボタンを押したかのように、何度も同じような言葉を交わしています。

 「そりゃあ大変でしたね」と同情をしてもらいながら、「あなたは元気ですか?」と尋ねると、やはり私と同じように、「実は私も・・・」と同じような病気やけがの話を吐露するのです。特に年代が同じような人の「実は・・・」という言葉の続きには、「私も前立腺肥大で手術をしました」とか、「前立腺がんで手術をしました」などなどが登場し、「えっ、貴方もですか」と、長々と経験談を聞くのです。ああそうか、言わないだけで人には人それぞれ、多かれ少なかれ悩みはあるものだと実感しました。

 今朝も歩いていると知人に久しぶりに出会いました。その人は私のことを風の噂で聞いていて、単刀直入に「その後外反母趾は・・・。木から落ちて怪我をしたというが・・・。間もなく前立腺の手術で入院するというが・・・。」などなど、誰から聞いたのか私のことを事詳しく知っていて大いに驚きました。この知人は最近胃がんが見つかり、胃の3分の2を除けたそうで、その後回復基調にあって、今は大好きだったお酒も少しずつ復活して飲んでいるようで、「酒を止めるのなら死んだ方がましだ」と元気のいい話をしていました。体の都合で20年前酒をきっぱり止めた私とは大違いの人生に、「人それぞれ、それもまたよし」と思いました。

「立ち話 元気と聞かれ 実はなあ~ 実情話す テ―プレコーダーのよう」
「実はなあ~ 俺も〇〇 悪かって 手術したよと 病歴話す」
「へえそうか 人は色々 あるもんだ 自分だけでは 妙に安心」
「歌ってた 島倉千代子の 名調子 人生いろいろ 私も色々」

 

[ この記事をシェアする ]