人間牧場

〇正月を迎える準備(その2)
 2週間後に迫ったお正月に欠かせない準備は沢山ありますが、中でも身だしなみを整える散髪は必ずしなければなりません。「お父さん、間もなく入院するのだから散髪に行ってね」と、このところ毎日のように妻に口うるさく言われるので、それもそうよと納得し、一昨日親友の葬儀に参列した後の外出時間を利用して、馴染みの伊予市街のスーパー散髪屋さんに立寄りました。

散髪屋さんで順番を待つ私(ビフォー)
散髪して自宅に帰った私(アフター)

 この時期は私と同じような理由で込み合う年末より早めに、散髪をしようと思う人が沢山いるだろうと予想して店内に入りましたが、午後1時ころだったこともあって、運よく待合客は4~5人程度でした。コロナ対策のマスクをして手指消毒、それに3蜜を避けて座りました。やがて店長さんの手で散髪は始まりました。店長「今回は少し長く伸びましたね」、私「4~5日後に入院するので、それまでに散髪をしようと思いまして」、店長「えっ、また入院ですか?、今度はどこの?」、私「尿トラブルに見舞われ前立腺肥大の手術です」、店長「そりゃあ大変ですね、綺麗に散髪して入院しましょう」、私「よろしくお願いいたします」何て、とりとめもない身の上話に花を咲かせながら、20分ほどの手作業ですっかり綺麗になりました。

 散髪を終える頃には、いつの間にか散髪屋さんの店内はお客さんでいっぱいになっていました。間一髪早く来た好運を喜びながら外に出ると、この時期に散髪をすると何気なく寒く感じるもので、思わず「寒っ!!」と首をすくめました。帰宅すると妻が「男前になったね、これで安心して入院できる」と持ち上げてくれました。地元の長年馴染みだった散髪屋さんの大将が亡くなってから、散髪屋を替わりました。替わったお店はスーパー散髪屋で、オール電気バリカン刈りなので、時間も30分以内、しかも3400円だった散髪代も1320円と半分以下で助かりますが、ガソリン難民(ガソリンスタンドが町内に一軒もない)、散髪難民、銀行難民(今年からATMのみで閉店)と過疎化の余波は留まることを知りません。寂しいですが仕方のないことと、諦め半分で日々を過ごしています。

「入院と 正月準備 重なって 散髪するよう 妻が後押し」
「最近は ガソリン加え 銀行も 店をたたんで 難民状態」
「スーパーと 名がつく散髪 売り物は 早いと安い 私は助かる」
「男前 上がったような 気分なる 鏡を見たが それなりでした」

[ この記事をシェアする ]