人間牧場

〇過疎化現象が止まらない
 先週の金曜日、所用で双海地域事務所へ出かけました。この事務所や昔の役場庁舎に35年も勤めていたので懐かしさも一入ですが、最近は事務所で働く人の数も減り、加えて合併したため町外から通っている顔も名前も知らない職員もいるので、どこかよそよそしい雰囲気です。

 所用を終わって見上げた柱に現在の双海地区の人口・世帯数が表示されていました。戸数はそんなに減っていないのに、人口は3,500人を僅かに切っていました。双海町の人口は昭和の大合併で双海町が誕生した66年前頃は10,700人ほどでした。その後高度成長期に急激な人口減少が起こり、色々な過疎対策と称した施策を私たちもやって努力しましたが、その効果もなく過疎化現象は今も続いています。

 私が広報を担当していた頃、広報に「人口7千人を割る」というテーマで特集を組み、「人口がゼロになるのはいつの日か」なんてショッキングな記事を書いたところ、当時の町長に「住民の不安をあおる」と叱られ、議会でも「町の人口がゼロになるとは何事か」と大問題になりました。随分ド派手なショックを与えた反省はするものの、今思えば私の予言は「言い得て妙」だったようにも思えるのです。

 人口実態を振り返れば双海町は、この66年間で毎年100人づつ人口が減った計算になります。この数字を基に将来の人口を推計すると34年後双海町の人口は限りなくゼロになるのです。奇しくも66年+34年=100年、つまり双海町は双海町と名乗って以来100年目にして人口がゼロとなる予定です。多分こんな記事を書いても、皆諦めているから驚きもせず、「ああそうか」くらいで終わってしまうようですが、「過疎」なのか「適疎」なのか、市長も議員も職員も、勿論私たち市民(町民)も今一度この推計に思いを巡らせて欲しいものです。

「所用あり 出かけた事務所の 正面に 只今人口 3,500人」
「ふと昔 広報担当 してた頃 人口ゼロで 物議を醸す」
「早いもの あれから人口 減り続け このまま減ると ゼロは来るかも」
「仕方ない 諦めながら あれやこれ やってはいるが 焼け石に水」 

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