人間牧場

〇窓の灯りの温かさ

 わが家は田舎ゆえ、広い敷地にこれまた広い古民家風の木造の日本家屋を建てて住んでいます。本宅の横にはこれまた古民家風の日本家屋が建てられていて、7年前まで親父が住んでいましたが今は空き家で、私がゲストハウスとして使っています。こんな広い敷地の広い本宅に私たち夫婦2人と、息子夫婦と孫4人の合計6人が住んでいるのですから贅沢です。

暗闇に見えるわが家の灯りは温かい

 息子たち4人は1階の広いダイニングと2階の4部屋を使って暮らしています。この夏孫たちが小6・中2と大きくなったため、2人にそれぞれ個別の部屋が与えられました。孫たちの勉強部屋は特に設けず、1階のダイニングの隅に学校から廃棄処分となったスチール製の机と椅子を貰い受け、宿題などの勉強をしていますが、故なるか2人とも成績は親に似てそれなりのようです。

 昨日あたりが暗くなった夕暮れ時、家の下の道からわが家を見ると、孫たちがいると思われる2階の部屋に明かりが灯り、サッシ窓の向こうに明かりに照らされた障子窓が映って見え、人のぬくもりを感じました。最近わが町でもあちこちに空き地空き家が目立つようになりました。人の進入を拒むように空き地には雑草が生え、空き家には明かりも人の気配もなく、寂しい限りです。

 このまま人口が減り続けると、閉校閉園となった学校や保育所なども加わって、町はゴーストタウンになるかも知れないと、打つ手もなく住む人の目途も立たない現状に寂しさがつのります。SDGsでは持続可能な社会の実現を17の目標を立てて25年後を目指していますが、一番肝心な足元の持続可能性が危うくなりつつあるようです。

「下の道 見上げた先の 暗闇に わが家の窓に 明かりが灯る」
「最近は 空き地雑草 人拒む 空き家に人の 気配も見えず」
「最近は SDGs よく耳に するが足元 持続危ない」
「妙案も なすすべもなく 朽ち果てる 公共施設 ゴーストタウン」

 

[ この記事をシェアする ]