shin-1さんの日記

○卓話のテーマが遊び心の創造とは

 私の高校の先輩に玉井さんという人がいます。宇和島出身の玉井さんは折に触れ出身地を何とか盛り上げたいと思って行動しています。しかし南予の中心地といいながら取りたてて大きな企業の少ない農漁業が主産業の宇和島は、愛媛県の振興策にも関わらず、長い不況のトンネルを抜けないでいるようです。玉井さんは司馬遼太郎の「坂の上の雲」で有名な旅館や、じゃこ天カーニバル、水産高校えひめ丸鎮魂碑などなどに深く関わり、この人ほど多方面にわたって宇和島と結びつく人はいないと思うほど役立っているのに、何故か余り認められていないのです。大村益次郎などと深く関わり明治維新には進取の気性で大きな足跡を残した旧宇和島藩なのに、何故か冷え込んで少しイライラしているのです。

 私は宇和島出身ではありませんが、若いころの三年間宇和島水産高校に遊学したためとにかく宇和島が好きで、昨年も全国地域づくり団体交流集会を宇和島へ誘致し、350人もの人を全国から集める実行委員長として度々宇和島へ赴き、いささかなりのお役に立ちたいと思い行動しましたが、終わってみるとあれから一年近く経つというのに、海の駅や真珠で少し話題を集めたものの、その効果は未だ見えてこないのです。

 その玉井さんから、宇和島地方出身の人たちで「がいな会」を再発足したいので、話に来てくれないかと誘いがありました。旧「がいな会」にも講演で招かれたことがありますが、その後鳴かず飛ばずの会を再興しようと玉井さんが事務局長になって初めての会だそうです。「初めに30分程度宅和をやって下さい」という話し以外は全くテーマも中身も知らされず、行く途中に玉井さん宅に立ち寄り会場まで乗せて行くことになりました。午後5時の約束通り玉井さん宅を訪ねました。玉井さんは松山市余戸に住んでいますが、書斎兼アトリエを持っていて、行く度にその非凡な才能が進化しているように見えました。先日二人展をやったばかりのアトリエは本人が書いた洋画っぽい絵が飾られ、見事に変身していました。年賀状の準備でしょうか大きな机の上は画集などで溢れていました。出窓のところにパソコンを置き、この日の資料を作成中のようでしたが、入れてくれたお茶を飲みながら待っていると間もなく準備ができて出発しました。

若松進一ブログ
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 昨晩の集会はロープウェー街はずれの「おかん」という居酒屋でした。車を駐車場に止め歩いて2~3分のお店の暖簾をくぐり、奥まった座敷へ通されました。25人が座れるのかと見まがうほどの狭い場所でしたが、玉井さんは自分で和紙に書いた演題を壁に貼りました。「遊び心の創造 人間牧場主若松進一」と書かれていて、これはやばいと思いました。そのうち一人二人と集まりだし、6時半には殆ど満席となりました。時間通り会長のあいさつでスタートしました。私は即興で思いつくまま域も切らせず30分の卓和をやりました。反応は上々で、居合わせた顔見知りの横田県会議員も大きな声援を送ってくれました。30分は私にとって短いです。でも決められた時間、決められたテーマでで話すのがプロなので前座はまあ成功したように見えました。僅か1時間余りの短い時間での宴会は自己紹介や名刺交換に忙しくてんやわんやでしたが、玉井さんの肝いりで持参した「夕日徒然草」という本が22冊も売れて嬉しい成果を収めました。

 再開を約束しつつ、玉井さんを会場に残して店を出て帰路に着きましたが、昨晩もいい出会いの夜でした。


  「鍋つつき 会話も弾む がいな会 酔うほど増える なまり懐かし」

  「直前に 張り紙書いた テーマ見て 即興アドリブ 卓話を話す」

  「へえあんた あんなこんなか 弾む声 まるでハチの巣 つついたように」

  「本売れて ホクホク顔で 店を出る あの本今頃 ポケットぐしゃり」 

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