○学校の変化
双海町内には小学校3校、中学校2校の計5つの学校があります。いずれの学校も少子化の影響で児童生徒数が減り続け、このままでは学校の存続もおぼつかない所もあるのです。既に私の母校である下灘中学校は残念ながら、今年度いっぱいで閉校することが決まっていて、上灘中学校と統合して双海中学校となるようで、老朽化した上灘中学校の校舎は耐震上の理由から取り壊されつつあり、来年度からは新しい校舎でスタートするのです。閉校となる下灘中学校の体育館はまだ新しく、建築の時統合間近を察知して、当時の議会で随分議論があったことを覚えていますが、背に腹は変えれないと建築した経緯があるのです。さて統合した後の学校活用については、まだ何の音沙汰もないようですが、出来ることなら地域の活性化のために行かせるような妙案を考えて欲しいと願っているところです。
もう一つわが町の学校に変化が起こっています。築70数年を超える愛媛県内の現役校舎では最も古い翠小学校が環境省のエコ改修の指定を受けて改修工事が行われているのです。この学校も児童数が30人そこそこの小規模校で、将来存続するのかどうか心配されていますが、それでも20数年間住民によるホタル保護活動やグリーンツーリズム活動が認められて、多額の費用が投じられ改修工事が進められているのです。多分この学校は児童生徒が少なくなっても文化的な価値が高いので残ったり何かに活用されるでしょうが、盤石と思われた鉄筋コンクリートの下灘中学校の校舎は翠小学校に比べれば新しいのにもかかわらず価値が見いだせず、当時は危険校舎だ時代遅れだと思われた木造校舎が逆転して残るのですから何ともおかしな話です。
こうした教育上の変化はわが町にとって有史以来の大変革で、多分合併していなかったらこんな大きな変革を同時に行う財政的余裕はなく、合併したがゆえに成し得た成果ではないかと一人思うのです。
昨日高知県へ行く途中、山周りのコースを選んだため少し早く出て、対岸の子ど海丘に登って翠小学校の改築風景を撮影しました。黙って撮影するのも何だか気が引け久しぶりに学校へ顔を出しましたが、昨日は遠足だそうであいにく子どもも校長先生も留守でしたが、連なる山々のクヌギの木々が紅葉し、天候が良かったこともあって長閑な山村の風景を垣間見ることができました。
ビフォアーとアフターではありませんが、昔の写真と対比すれば屋根の形などが随分違っていて、史実に基づいて昔の形に再現されるのだそうです。いずれ真新しい改築風景の写真も新たに加わるのでしょうが、歴史の生き証人として工事中の写真も欲しかっただけにいい記念になりました。
願わくば上灘中学校も下灘中学校も近々撮影したいと思っています。私にとっては下灘中学校は母校だけに複雑な思いもあるのです。
「学校の 変化写真に 残そうと ついで立ち寄り 一枚確保」
「合併の メリットなのか あちこちで 建設工事 槌音聞こえ」
「一時代 終わり始まる この時期を この目焼き付け おきたい気持ち」
「嬉しくも 寂しい気する 変革を 老兵私 時の流れと」