○束の間の長閑な昼下がり
昨日は頼まれていた長い長い原稿用紙50枚もの原稿を書き上げ、どこか解放されたような気分になって、雨上がりの陽気に誘われるように単車で町内を走ってみました。初夏の風は爽やかに頬を撫で、一年中で一番いい季節だと感じながら、日頃疎遠となっている地域事務所の公民館と商工会、保健センター、翠小学校、それに観光イチゴ園を相次いで訪問しました。相手は忙しいので直ぐにでもお暇しようと思ったのですが、お茶を差し出されたのをいいことに、少し会話を交わしました。
公民館には宮栄館長さんがこの4月から常勤で勤めていて、間近に迫った芋づる植えの相談を職員としながら喋りました。商工会では人間牧場の近くに住んでいる梶野さんと牧場周辺の最近の動きやミツバチの話に花を咲かせました。保健センターには井上保健師さんがいてご家族の安否や私の健康について色々と話しました。翠小学校はエコ改修が始まっていて、職員室も教室も運動場に作られたプレハブの仮校舎に移っていて、和田校長先生と学力について意見を交換しました。また最後に訪れた大畑観光イチゴ園では運よく事務所にご家族が揃っていて、色々なことをお話ししました。大畑さんご夫婦は若いころ結婚披露宴の司会を私がしたこともあって何かと交流していて、この日はあまおとめという珍しい品種の大粒なイチゴを摘んでいただき恐縮してしまいました。
行った先々、出会った人々は全て私の日々の忙しさを知っているだけに、私がゆったりのんびり過ごしている姿を見て、安心した様子でお話をしてくれました。特に翠小学校の和田校長先生は私の心を見抜いて、立ち話のような姿なのに熱心にメモを取りながら議論に応じていただき、いつもながらの研究熱心さには少々驚きました。
中井さんの案内で移ったばかりの学校の仮校舎や体育館下の仮特別教室を見学させてもらいましたが、翠小学校の今年の新入生は1人だそうで、わが町も来春は下灘中学校が統合するなど、いよいよ少子化の激しい波が押し寄せているのです。それでも先生たちは一生懸命学校をもっと立派にしたい、子どもたちをもっといい子どもにしたいと頑張っていて、頭の下がる思いがしました。
今年は20数年にわたって翠小学校で行ってきたほたる祭りも、運動場に仮校舎ができたためが使えないようで変更を余儀なくされているようです。ここは知恵の出しどころ、イベントのあり方や見直しには丁度良いのかも知れません。
(たわわに実った7期目のイチゴの果実)
(ご馳走になったあまおとめの瑞々しい果実)
ブルーベリーの世話をしていただいた西岡さんのイチゴ園にお礼を言うべくお邪魔しましたがあいにくの留守でした。大畑さんのイチゴ園に立ち寄り見せてもらいましたが、年末から今までの半年間、7回もイチゴが収穫できる最後の時期を迎えていました。大畑さんには「地域の自立を考える」というトークバトルを清水さんと手がけた時に脇田さんがDVDを制作してくれたものが手元にあって、その映像に夫婦が出演してくれているのです。講演の度に上映しているので届いていると思っていましたが、意外や意外届いていないというのです。早速清水さんにお話しして取り寄せたいとお詫びをしました。
みかん作りから転身して観光イチゴ園に取り組んではや5~6年が経ちました。最初は心配した観光客も、イチゴ栽培の技術も実額で越え自信にあふれた経営ができているようで、わがことのように嬉しくなりました。人は皆知らないところで悩みながら進化しているのです。私も大畑さん夫婦のように夢を持って生きて行きたいと思いました。
「単車乗り そこいら辺を ブラブラと 尋ね歩きて 四方山話」
「普段着で 話す会話に リラックス 田舎言葉が ポンポン飛び出」
「新入生 たったひとりの この学校 一番かドゲ どっちなんじゃろ」
「少ないと 競争力がないという 競争なくも 共生あれば」