shin-1さんの日記

○初夏の味ソラマメが届きました

 季節は春から初夏へと知らぬ間に移り、後20日もすれば衣替えの季節になりました。今朝親父を病院に連れて行くため出かけた伊予市の田んぼでは、青かった麦畑の色が早くも黄色へと一変しているのに驚かされました。初夏といえばエンドウやソラマメなど豆類の美味しい季節となりましたが、母が亡くなってからは種をまくこともなく、もっぱらいただきものでその味を楽しんでいるのです。

 一昨日伊予市に住む水口まり子さんから宅配便が届きました。送り主の名前を見て中身が分かるくらいまり子さんとは懇意にしていただいていて、恐縮ながら「今年ももうそろそろ」と淡い期待をしていただけに嬉しい荷物の到着でした。中を開けてみると濃い緑色の皮をかぶったソラマメが段ボールいっぱいに入っていました。早速取り出して妻と二人でまり子さんの話をしながら皮を剥き中から出てきた綺麗な色のソラマメをボールに入れて行くのです。中には殻を破る際勢いあまって鉄砲のような音がしたりポーンとはじいて部屋の中を飛んだりしましたが、半分はその夜の食卓に上り、美味しい旬の味をいただきましたが、半分はさっと湯がいて冷凍保存することにしました。

若松進一ブログ

 水口さんは伊予市で稲苗を中心にした育苗施設を大々的に経営していて、田植えの始まったこの時期は猫の手も借りたいような忙しい日々を送っているのでしょうが、その忙しい合間を縫って私にまで気配りをしていただき感謝しているところです。今日は伊予市の病院へ親父を連れて行ったついでに足を延ばしてまり子さん宅まで出かけて行きました。丹波の黒豆をいただいたタッパーを返しに伺ったのですが、まり子さんはあいにく畑に出ていてお会いすることができませんでした。すっかり顔見知りとなった若奥さんにお礼を言って帰り際、「入れ違いで豆を送りました」と言われました。帰ってみると豆が段ボールにいっぱい送られていました。

 妻が仕事に出かけているので昼休みを利用してテレビを見ながらソラマメの皮を剥きました。沢山あるので近所におすそ分けして後は冷凍保存の準備をしているようでした。昨年もそうしましたが、ソラマメは冷凍保存しても美味しく頂けます。昨年は大学生が10月にフィールドワークの授業でわが家を訪ねた際学生たちに食べさせ大層喜ばれました。

若松進一ブログ

 季節の旬の送り物が届くと何となく満ち足りた気分になります。最近は時ならぬ冬の時期にスイカを食べ、夏にハウスみかんが出回ったりして、いつが旬なのか全く季節感がないのです。また冷凍技術も進んで枝豆などは年中緑の枝豆が料理に出てくるのです。確かに食生活の上では豊かで便利にはなったけれど、四季を感じることが少なくなったような気がしています。今日もソラマメの殻を破ると中から何とも言えないソラマメの匂いがして、これぞ初夏の匂いと思ったものです。

若松進一ブログ

 豆を食べると頭が良くなると今は亡き母親から教わりました。理由は頭という漢字には豆編が付いているからだと説明され納得したものです。そういえば豊という字もどこか豆に由来しているのかもと思いながら、豆のついた感じを思い出しました。えっ、何で鼓も豆編なんだろうと、要らぬ詮索をしながら全ての殻を取り除きました。

  「宅配で 友より届く ソラマメの 殻を破りて 部屋の中飛ぶ」

  「ソラマメの ほのか香りに 母思う 懐かしきかな いずこにおわす」

  「豆食べて 頭良くなる 子に育て そんな言葉を 思い出しつつ」

  「ソラマメを 剥きつつ初夏の 季節知り 軒のツバメの 賑やかなりし」  

[ この記事をシェアする ]

shin-1さんの日記

○大学の今年の授業が始まりました

 昨日から愛媛大学法文学部総合政策学科の私の教室の授業が本格的に始まりました。今年度は前期が木曜日、後期が水曜日の2時限目で、10時30分から12時まで講義を行うのです。前期30時間、後期30時間ですから合計60時間に及ぶ4単位の講義を組み立てなければならず、ガイダンス用のシラバスを作りながらかなりハードな仕事だと改めて認識しました。役場に勤めていた現職のころ、顔見知りの助教授(今は准教授)に頼まれ、最初は軽いノリで引受けて始めたこの仕事も、早くいもので7年目を迎えているのです。

 学歴もなく人に教えるような能力もない私が、無謀とも思えるこの仕事に何故取り組んだのか、自分自身不思議に思うのですが、その根底にあった「進化したい」という思いだけは今もしっかりと根付いているようです。「夢と勇気をを持って一歩前へ」は実践家たる私の持論ですが、大学では様々な人に出会い、様々な学びによって知識や知恵を学んできました。もしあの時役場の上司が「止めとけ」と静止した言葉に、従順だったら今の自分はないと、改めて意思を通すことの意味を噛みしめるのです。

 私の大学で過ごしたこれまでの一時はまるで空想の世界のようでした。長らくまちづくりの仕事を現場第一主義で過ごしてきた実践家の私にとって、大学での学問は地域づくりを理想論から考えることのできる唯一の機会だったのです。理想と現実の間に落差が生じるのは何故なのか、その原因を突き止めながら自分がやろうとしてもできなかった様々なことを考えました。お陰様で随分その辺の疑問は解決しましたが、残念ながらそれを生かす現場はもう私の周りに少なく、今では評論家のそしりをぬぐえないのです。評論家とは自分でリスクを負うことなく人の評価をする人のことですが、それでも地域の活性化について今も理想を追い求め続けているのです。

 昨日の初講義は4月9日のガイダンスで、私の話を聞いて面白そうだからと19人の学生自らが選んでくれた学生が対象です。法文学部本館4階の404号室に集まった学生は男性9人女性10人です。相変わらず女性が多いのがつい最近の大学の特徴ですが、自己紹介を聞く限りでは今年も、しっかりしたいい学生が揃ったと内心喜んでいます。

 昨年の大学はまるで工事現場にいるような騒々しい雰囲気でした。学内キャンバスの至る所で耐震工事行われていましたが、工事用の足場や駐車場にわがもの顔に置かれた現場事務所もすべて撤去され、ケヤキ並木の緑が濃くなって学校らしい雰囲気が漂っていました。

 私には裏門ゲートから駐車場に入るためのパスワードカードが渡されていて、カードを利用すればいつでも自由に構内にフリーパスで入れるのですが、未舗装の駐車場がぬかるんだりする最悪の駐車場なので、洗車した時などは気が重くなるのです。

 私にとって今年の悩みは前期だけなので3回くらいですが、コープえひめの理事をしているため、毎月末に予定されている理事会と全く時間帯が重なっているということです。昨日も後ろ髪を引かれる思いで理事会担当の尾崎部長さんに欠席のFAXを気の重いまま送りました。尾崎部長さんから別件で電話が入り理事会の終わった席へ足を運びましたが、何ともバツの悪い気持ちでいっぱいでした。

 不惑なこの気持ちはまだ当分は続きそうです。

  「今年また 大学授業 始まりて 新たな人に 新た気持ちで」

  「今年こそ 理想の授業 する決意 早くも不惑 先が心配」

  「六年の 月日は俺に 何教え どんな進化を 遂げたのだろう」

  「とりあえず スタートだけは した安堵 学生たちの 若さいただく」

[ この記事をシェアする ]