shin-1さんの日記

○人それぞれの連休

 今年もゴールデンウィークの真っ最中となりました。私の町は農山漁村地帯ですから、サラリーマンのようにゴールデンウィークなどと称してまとめて休むこともできない人たちが沢山いて、あちらの山ではチェンソー、こちらの山では草刈り機などと甲高い機械の音が響いて、浮かれている人にまるで警鐘を鳴らしているような雰囲気なのです。中には年老いた親父やおふくろの手助けをしようと、帰郷した孝行息子の力を借りて農作業をしている人もいることでしょう。

 農家に比べ漁家は祭日は魚市場が休みのため、一日ずれはしますが漁師さんたちは長い休暇に入り、船は全て港に係留したままで、けたたましい漁船のエンジン音も消え、浜は久しぶりに静かな日々を迎えているのです。しかし最近は海のレジャーが盛んになって、港の隅にわがもの顔で係留しているレジャーボートは沖合いに出て釣りを楽しんだり、気の早い若者たちは海上スキーやジェットスキーなどを楽しみ、水しぶきをあげているのです。「まだ寒いだろう」と思いつつ、長閑な海の風景を見るのも年寄りの冷や水かも知れないのです。


 わが家も前日から松山に住む長男夫婦が帰ってきました。長男の嫁は10日後に出産を控えていて、今年のゴールデンウィークは出産準備期間のため何処へも行けず、わが家と松山の家を往復して過ごす程度で、妻はそのために長男家族のお世話という忙しさがついて回るのです。

 長男はこの連休中にかねて念願だった私のビデオテープをDVDに移し替える作業に取り掛かっていますが、残念ながらその数たるや膨大で、しかも長年使わずに倉庫にしまっているためカビが生えた状態のものも何本かあって、クリーニングに出さねば作業が進まないことが判明し、思わぬ出費に頭を抱えなければならないようです。何本か試しに入力作業を試みたようで、私の書斎の机の上は、先日片づけが終わったばかりなのに、ビデオデッキやコード類に占拠されて、朝晩行うブログ書きもままならない状態なのです。

 長男とともに帰っている孫希心は成長の跡が著しく、台所の柱に書き込んだ家族の背の高さの所にまた新しい記録が書き加えられました。年末からだと5センチも背が伸びて、私や長男を驚かせました。言葉も行動も日増しに成長して、この分だと10日後の出産後も何とか乗り切ってくれることでしょう。既に準備期間として保育所に通わせていて、そのことも孫の成長を手助けしているのかも知れません。

 この孫は果物が大好きでイチゴやトマト、それに少しすっぱい甘夏みかんを平気でペロリ一個を平らげてしまうのです。自分の小さな椅子を自分で台所に運んできて座り、「じーじ、じーじ」と皮を剥いて食べさせてほしいとせがむのです。泣いたり笑ったりと孫がいるだけでわが家は賑やかです。いつか近いうちに長男夫婦は同居をすると決めていているようですが、わが家に本当の春が来るのはもう少し先のようです。

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