shin-1さんの日記

○念願の流氷に出会って感激

 今回北海道での講演依頼がサロマの親友船木さんを仲介して舞い込んだとき、私の日程表のその日は既に別の予定が入っていました。しかし冬のこのチャンスを逃せば、兼ねて念願の流氷に巡り合うことはないだろうと、予約相手に懇願して日程をずらしてもらった経緯があるので、美幌町での講演が決まってからはその楽しみが日増しに募っていました。しかし今年は流氷接岸という朗報は中々入らず、小池さんから一報が届いたのは2日前でした。今年は北風が吹かず、ロシアのアムール川から流れ出た流氷が、オホーツクの海を約1000キロも旅して網走沿岸に接岸したのは観測史上2番目に遅かったと報じられていました。でも途中のプロセスがどうであれ、やっと念願の流氷に巡り合えるのですから、その日は多少興奮して朝を迎えたのです。

 小池さんにお願いして北国にはなくてはならない滑り止めのついた長靴をはいて松本所長さんと小池さんの案内で約1時間の道のりを網走市内まで行きました。途中ホテルでオホーツクカレーという白い色をした話題のカレーを御馳走になりましたが、中々面白いアイデアに感心しました。

若松進一ブログ(砕氷船おーろら号)

 船着場には流氷見学を待ちわびたように次々と流氷見学のバスがやってきて、特に韓国からのお客さんが多くて、大きな声で話し合うものですから船の中はまるで蜂の巣をつついたようなにぎやかさでした。私たちもその人たちに交じっておーろら号に乗船しました。港の中の水面には流氷のできる過程が分かるハス状の氷の赤ちゃんが幾つも浮かんでいました。やがて船が港の灯台辺りに近付くと埋め尽くされた流氷に行く手を阻まれましたが、さすが自慢の砕氷船だけあって、鈍い音を立てながら氷を砕いて沖合へと進んで行きました。

 乗客はこの模様を近くで見ようとデッキに出て盛んにシャッターを押していました。

若松進一ブログ(厚さ1メートルもあるこんな大きな氷を割って進むのです)

 船内の放送で船のすぐ近くにオジロワシがいることを教えてくれました。残念ながらアザラシなどは見えませんでしたが、オジロワシを間近に見えてラッキーでした。

若松進一ブログ(すぐ近くの流氷の上にとまって様子をうかがうオジロワシ)

若松進一ブログ(所長さんと寒いデッキでのツーショット)

若松進一ブログ(おーろら号は2隻で運航していて、沖合いには先発のおーろら2号流氷の中を静かに進んでいました)

 おーろら号による流氷体験は僅か1時間程度でしたが、大きなうねりの中で揺れ動く流氷は圧巻で、妻からかかってきた携帯電話を使い、まるで実況中継のような形で興奮冷めやらぬ声を聞かせてやりました。妻は流氷体験のツアーに2度もきているのに2度とも陸地から離れた流氷を見た程度だったので残念がっていました。

 下船後流氷の上に直接乗るため車で沿岸を走りました。列車で流氷を見学するノロッコ号が並んで走っていましたが、人の姿はまばらでした。

若松進一ブログ(オホーツクの海を埋め尽くした真っ白な流氷)
若松進一ブログ(大きな流氷の塊の上で所長さんと記念写真です)
若松進一ブログ(私も感動の余りにこんなポーズをとってしまいました)

 その後近くの川の河口付近にある白鳥公園へ白鳥を見に行きました。白鳥に交じってカモやカモメが観光客が与えるパンくず餌をもらおうと沢山集まっていましたが、動作の鈍い大型の白鳥は、カモやカモメにちゃっかり奪われて中々餌にありつけないようで、まるで人間の世界を垣間見るようでした。

若松進一ブログ(野鳥が群がっていました)
若松進一ブログ(白い雪原の上で餌をついばむ白鳥)

 やっと長年の夢がかなって流氷体験ができました。私はこの日まで流氷は海の水が凍ってできるものとばかり
思っていましたが、流氷は食べてみましたが真水でできているのです。少し塩味がするのは海を流れてくる間に空気の気泡の中に海水が閉じ込められるからだと所長さんに教わりました。子どものころ流氷のことを教科書で習いました。ロシアのアムール川が何処にあるのか世界地図で調べた思い出ももう彼方に消えて行きましたが、それにしても不思議な自然現象です。

 前回紋別にあるオホーツク空港に降り立った時は初秋でした。紋別には流氷博物館があって流氷が一年中見えるようになっていて保存している流氷を見たりマイナス15度の世界も体験しましたが、これはあくまでも疑似体験でしたから、今回の本物体験には残念ながらかなわないのです。紋別で見たガリンコ号も今頃はわが意を得たりと活躍していることでしょう。

  「念願の 流氷体験 感動し 思わず写真 ポーズとる俺」

  「流氷を ガイドがついて 見学す 知らないことを 沢山学ぶ」

  「カモ・カモメ お株奪って 白鳥の 餌を横取り 誰かに似てる?」

  「千キロの 長い旅路を 経た流氷 お疲れさまと 声をかけやる」 

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