○雨と雪
西日本といわれる四国地域に住んでいる私たちは、一年中を通して余程のことがない限り晴れと雨しか体験しませんが、北日本では晴れと雨に加え雪の比率が多いようです。冬の寒い雨が降った愛媛を旅立ち、これまた前夜の雪が周辺の山々をすっぽり覆ってはいても、九州博多の町中は冷たい雨が降ったり止んだりのあいにくの雨模様の天気でした。こんな旅先での二日間を雨とともに過ごした私は朝早く、中継点の東京で真っ青な冬空を見ました。そして新幹線こまちで秋田へ向いましたが、それから二日間殆ど真っ白な雪景色一色の世界で過ごしたのです。更に昨夕雪の秋田空港を飛び立ち、かなり強く降る雨の東京羽田空港を経由して、晴れた四国松山空港に降り立ちました。狭いといいながら日本は広いなあと思いました。こうして日本縦断をしながら、訪ねた町や出会った人、見聞きしたことを思い出しています。人間の記憶とは曖昧なもので、たった4日前の出来事なのにもう思い出せないことがいっぱいあって、年々退化する記憶の退化を嘆きながらも、せめて思い出にとこうしてブログ日記に綴っていますが、この作業も果たして何の意味があるのだろうかと、ふと思ったりしています。でもとりあえず10年間はと目標に決めたことなので、難しく考えず記録に留めたいと思っています。
(川に架かった橋は公園になっていました。向こうに見えるのは文化財の元公会堂で修復作業が行われていました。)
(博多の街もすっかりリトル東京で、ビル群が立ち並びまるで東京と間違いそうな風景です。)
福岡博多の朝は天気が回復したかに見えました。天神までのそぞろ歩きは絶好調でした。少し早めの午前10時頃博多に着いたので、何年か前に妻と退職記念に来た大豪公園を訪ねる事にしました。博多駅から天神駅に出て、インターネットで調べてプリントアウトした地図を頼りに駅近くの、会議が予定されているホテルのクロークに荷物を預け、デジカメと傘だけの身軽な姿で大豪公園まで歩きました。これはかなり長い距離でしたが突き当たれば曲がり、曲がれば「あれっ」という試行錯誤を繰り返しながら進んで行くと、今まで見たこともないようなものに出会うのです。例えばお城の跡や平和台陸上競技場など、これまで何度も博多の街に来ているのに訪れたことのない場所へ随分出ました。
(福岡城跡公園)
(城址公園内の櫓)
(平和台陸上競技場)
(城址公園内には梅林がありました。もう盛りは過ぎていましたが、芳しい匂いを漂わせていました。
(城址公園から大豪公園に至る城門)
少し歩き疲れた頃、城門を抜けて広場を通り過ぎるとやっと大豪公園の広い広い見覚えのある池に出ました。この公園へは今回で三度目ですが、いつ来ても素晴らしい公園で、池の中ほどにある島伝いに幾つか中国風の石橋が架かっていて、これがまた庭園の趣きを感じさせて何ともいえない美しさなのです。
(公園内の全景、松の緑がとても綺麗でした)
(最初の大橋)
(カモメや鳩やカラスが同居して、人が近くへ寄っても逃げないのです)
(浮見堂)
(水面に映える石橋)
公園の池を巡る頃に私の携帯に備えついた万歩計は、午前中だというのにもう1万歩を超える程歩いていました。凄い距離を歩いたものです。このままホテルまで帰りを歩くと、ウーン2万歩かと思う頃、少し雨が降り出しました。持っていた傘を広げて公園を横切る様な形で武道館、護国神社付近を歩き、再びホテル付近まで戻ってきました。ホテルの近くで軽めの昼食をとり、福岡アクロスまで引き返しました。ここは何年か前「がばいばあちゃん」でお馴染みの島田洋七さんと相前後して同じステージに上がった円形ホールのある所です。この施設はちょっと変わっていて、ビルの屋上が緑化されて遊歩道がついており、その時は奇抜なアイディアの施設に目を見張ったものでした。
(施設が全て屋上緑化された珍しい施設です)
(施設の中は吹き抜けになっている素晴らしい施設です)
ビルの谷間で一足早く春を感じる綺麗な花のオアシスを見つけました。誰がどんな思い出作ったのかは知りませんがホッとする都会のセンスのよさが印象に残りました。
「晴れや雨 変わる天気を 気にしつつ 街中歩く カメラ片手に」
「知っている つもりで知らぬ 大都会 歩いて見つけ 一人嬉しく」
「軒先を 束の間借りて 雨宿り 九州弁で どうぞどうぞと」
「今回も 観光ルートに ない旅を 思いつくまま 自由な時間」