○菜園は豊作です
全国各地では大雨の心配がニュースで報じられているのに、四国地方は梅雨に入ってからもまとまった雨が降らず、夏の渇水が心配されています。最近まで親父は菜園に水をかける作業をしていましたが、水不足といってもそこは梅雨時、にわか雨のお陰でわが家の家庭菜園は急に賑やかになってきました。ナスに始まってピーマン、オクラ、トマト、カボチャ、サヤインゲンなど様々な野菜が採れて、家庭だけでは食べきれず近所や親戚におすそ分けをしているのです。
朝起きるとまず菜園に行くのが日課となりました。さも自分が作ったような顔をしていますが、実はこの野菜が収穫できるまでの世話は90歳になる親父が殆ど面倒を見ているのです。今朝も親父の隠居に朝のあいさつに行くと、「野菜がたくさん出来たので食べきれないからあげる人がいたら持って行け」とナスやトマトを既に朝早く収穫していました。今年わが家では何故かキューリが不作です。5本も植えたのに2本までは枯れてしまいました。また親父と私が蒔いた枝豆も芽が出た頃に野バトが新芽を食べてしまい散々な有り様です。その度に親父は今度こそと知恵を働かせてリベンジを誓うのですが、90歳の親父をあざ笑うように野バトの被害に遭ったり、減農薬を心がけているため虫や病気の被害に遭うのです。それでも親父の几帳面な性格が功を奏して近所のおばさんが羨むほど野菜はすこぶる順調に育っています。
昨日は出張のついでに娘の家に立ち寄りました。娘から頼まれていたジャガイモを届けるためです。産後間もないこともあって娘は買い物には出られません。結婚して直ぐに始めた生協の宅配を使って安心安全な物を食べるよう心がけているそうで、マンションの入口にはそれを物語るような生協の発泡スチロール容器が幾つも置いてありました。私が1時間ほど孫をあやしている間に私の持参したジャガイモを使って夕食の準備に余念がありませんでした。何でも金で買える時代ですがやはり妻の教育が良かったのか娘はせっせと持参したジャガイモを使って手づくりの料理を作り、主人と幼稚園から帰る息子を待っているようで、少しだけ娘が賢く見えました。帰り際、「お父さん、今度来る時はナスを4~5本持ってきてね」とちゃっかり言われました。「ああ」と軽くいなしましたがナスも買ったところで200円か300円でしょうが、金で買えない安心安全や絆を求めているのかも知れません。
今朝は妻の求めに応じてトマトを収穫しました。というのも次男がわが家から通勤しているので4月から毎日弁当が必要になったのです。聞くところによると娘も産休に入っているので主人の弁当を作っているそうで感心です。弁当に添えとして入れるにはミニトマト必要なのです。わが家では今年普通のトマトとミニトマト、それに細長いミニトマトを植えていますが、2週間前ころからミニトマトが出来始めました。特に細長い品種が沢山実を付けています。弁当には丁度良いので樹上完熟したものを毎日収穫するようにしています。里芋も、青紫蘇も順調に育っていますし、カボチャも野良生えを含めると5株程あり、黄色い花を付けて沢山実を付けているようです。
「豊作で あちらこちらへ おすそ分け 野菜嫁入り お返し届く」
「何処となく 安心安全 わが菜園 思わずガブリ 洗いもしないで」
「美味いはず 取れたて野菜 料理食う 腕より素材を 褒めて不機嫌」
「都会では こんな贅沢 出来ぬはず 田舎暮らしを 見せびらかして」