shin-1さんの日記

○マイ箸が理にかなっている訳

 昨日は愛媛大学法文学部総合政策学科の私の教室の学生を連れフィールドワークに今治まで出かけ、帰路えひめ地域政策研究センターの主催する会合に出席し、久しぶりに出会った高知県馬路村の東谷組合長と隣の席で旧交の盃を交わしました。参加した研修生と話が弾みましたが、「若松さん、あなたは一体何時寝るのですか」と唐突な質問に出会いました。私の答えは「4時間」でした。つまり日常は夜12時に寝て朝4時に起床します。「そんなに寝ないで大丈夫?」とも言われましたが、「まあ人に話す間に脳を休めていますので」と付け加えると益々不思議そうな目で見られてしまいました。

 さあぼつぼつ寝ようかと思い居間でテレビを消そうとすると、ニュースの特集で「箸」についてやっていました。日本の割り箸産業は安い中国産の割り箸に押されて壊滅状態だといわれており、ここにも日本の悲劇が起こっています。しかし中国の割り箸産業も例外ではなく、中国の山奥では割り箸の原料となる木材が切り尽くされ、丸裸のような山の状態が映し出されていました。中国の急激な経済発展は様々な場所にひずみが生じ、住宅の建築ラッシュで木材は枯渇状態にあるといい、割り箸の原料木材とともに、政府が資源保護のためにその原料をロシアに求めていましたが、ロシアはその事を察知して関税をかけ始めたため、割り箸は木から竹へと変化しているのです。日本でも里山を埋め尽くす勢いの竹の利用が問題になりますが、竹は成長が早く資源はまだまだ大丈夫なようです。

 しかし驚いたことに、日本人の求める竹の割り箸は白い色を好むのだそうです。今の今まで知りませんでしたが、竹本来の色は黄色味を帯びているのに、白くするためには漂白剤で漂白するのだそうです。その漂白に使われる亜硝酸が実は人間の身体に入ってはならない薬品なのです。私たちが何気なく割り箸を格好よく口と手で割って食べる仕草で、既に割り箸に染み込んだ薬品が知らず知らずのうちに体内に食物とともに入っているのです。

 コンビニで弁当を買うと決まって店員さんが「お箸はどうされますか」と聞きます。コンビニに供えてある見るからに安い箸も実は危ないのです。中国で作られた割り箸はダンボールに入れられて日本に輸出されますが、そのダンボールには「安全」を示す「無消毒安心安全」の文字が印刷されていましたが、実はこのダンボールは日本の商社が作って中国へ送り、その中に入れて日本に送っているのです。つまり紛れもなく「内容偽証」なのです。

 この実態をテレビで見た時、日本人の儲け主義からくる愚かな行動を垣間見る思いがしました。何気なく使い捨てている割り箸でさえもう信用できなくなっているのです。私たちは何を信用して暮らせばいいのか、報道特集は私たちに警告をしているようでした。しかし報道特集を組んだマスコミは昨日の段階では風評被害をあおるにしか過ぎないようにも思えました。マスコミの力は絶大です。ミーとホープ社のひき肉事件を見るまでもなく、食の安全性を警告し国や県の行政指導の在り方を根本から変えていく一助になったことはマスコミへ大きな拍手を送りたいと思います。出来ればこの報道がきっかけとなって安全な割り箸が一刻も早く実現する事を一国民として祈りたいものです。

 私のマイ箸運動は、使い捨てによる木材伐採から山を守り、それが水資源の涵養につながるから割り箸使用を少しでも減らそうとの考えくらいでした。でもこの話を聞いてマイ箸運動は理にかなった運動だと意を強くしたのです。毎日持ち歩くカバンの中でマイ箸はひとり納得して今日も出番を待っているようです。

  「えーこれも 危ない報道 聞く度に 何を信じて 暮らせばいいのか」

  「知ることで 心の不安 益々と 広がりまたも 不安増幅」

  「マイ箸を 使う自分が 誇らしく 思える暮らし 安心安全」

  「どれ程の 割り箸使う 日本人 無知もいいとこ 知らず知らずに」

 

[ この記事をシェアする ]