shin-1さんの日記

○来客多し初夏の人間牧場

 昨日は双海のほたる祭りで多くの方がほたるを見に来られました。ほたるを鑑賞しようとする人、ほたる祭りのイベントを見ようとする人、翠小学校周辺の原風景を見ようとする人、ほたる市で買い物をする人、イチゴ狩りを楽しむ人などその目的はそれぞれ違いますが、その目的に少し彩りを添えようというちゃっかり組もいて、昨日は私にとって大忙しの一日となりました。そのちゃっかりはほたる祭りに来たついでにわが家と人間牧場を見学するセットメニューなのです。わが家への訪問は直ぐにでも案内や説明が出来るのですが、お陰様で8キロも離れている人間牧場へは車での案内しか出来ないものですから7回も往復しました。飛び込みでやって来た一番遠いのは東京からのお客さんで、「今晩人間牧場へ泊めて欲しい」というのです。急な申し出だったので

準備も出来ず一応丁重にお断りしたのですが、それでも人間牧場だけは見て帰りたいと夕闇迫るころせがむので7組目の締めとしてご案内しました。3人の東京組はえらい感動でビールを飲むなどして帰って行きました。

 昨日のお客さんの中で特に嬉しい出会いは2年前まで下灘小学校の校長を務めていた玉井千恵さんたちです。玉井先生は現在松山市余土小学校に赴任していますが、私が現職中は何かと気の会う仕事をしました。特に忘れられないのは「双海の子育て10の約束」なるものを考えた私の企画に賛同し、上灘中学校の窪田校長先生(現在は松山市九谷中学校勤務)や中尾先生(現在はオーストリアウィーンの日本人学校勤務)などとともにその原案のまとめ役をやってくれました。この約束は当時かなり注目を集め内外から高い評価を受けた運動だったのです。

 3日前公民館のステップアップセミナーに参加されていた玉井先生と赴任後はじめてお会いしましたが、近々人間牧場を訪ねたいとの申し出だったので、思い立ったら吉日とほたる祭りとセットの話をし、携帯電話の電話番号を教えて昨日の出会いとなりました。往年の美女?3人とともにやって来た玉井先生は、かつて3年間も勤めた下灘界隈を縫って走る細い山道を自ら運転して人間牧場へやって来ました。事故でも起こしたら大変と町道から農道に入る道は徒歩での来訪です。

 昨日は朝から降水確率30パーセント、ひょっとしたら雨が降るかも知れないという朝からあいにくの曇り空でしたが、強運な玉井先生の力でしょうか、時には日傘が要るほどの絶好の日和に恵まれ、爽やかな人間牧場を案内させてもらいました。惜しむらくは孫を連れて行っていたので足湯もお湯のサービスも出来なかったのですが、今度来られる時は自慢の女体をお湯に沈めて欲しいと願っています。

 人間牧場での過ごし方は来た人の思いを瞬時に判断しその人たちに合ったようなコーディネートをしなければなりません。中には焼肉が食いたいなどという人もやって来ますが、玉井先生グループには、「みかんの花咲く丘」などの歌をハーモニカで吹いたりして少し女性の優しさに迫ってみました。これも連れて行った孫がクワガタムシの話で多少興ざめといった感じになってしまいましたが、帰り際何度も「さようなら」という言葉をまるで山のこだまのように大きな声で呼び合う孫の姿を見て、思わず嬉しくなりました。



 人の出会いは不思議です。小さな出会いも大きな出会いもあります。また思い出に残る出会いや感化を受ける出会いだってあるのですが、再開の出会いはまた格別な意味を持っています。離れていてもなお記憶の底に残っている人との再会はこれまた何ものにも変え難い味のあるものです。一年があっという間に過ぎ去る超スピードの時代だからこそ、こうした「出会いの重ね」と「確かめ合い」が必要なのでしょう。人間の一年なんて人間牧場の隅にデンと座っている高知県馬路村魚梁瀬杉の切り株に刻んだたった一つの年輪でしかないのですから、大したことはないのです。

 玉井先生は笑顔の人です。玉井先生に会うと何か心がポカポカしてきます。人に不快の念を抱かせない、そんな人になりたいと思うのですが、私はまだまだ修行が足らないのかその領域には踏み込んでいないようです。それは生まれながらにして持ち合わせた性格ではなく、生い立ちかも知れません。100人のうち99人が反対した夕日なる化け物を日本一だと言い張った苦難の生い立ちが反骨となっているようです。でもそれは過去の生い立ちだから、捨てないといけないのでしょう。でも捨てきれないところが私の不徳なのです。玉井先生のパワーをいただいたような一日でした。

  「七回も 人間牧場 足運ぶ 何をしてるの? 地元不思議目」

  「今日ここに 泊めてくれよと せがむけど それは出来ない 断り御免」

  「ハーモニカ これが私の お接待 心ほのぼの BGMだね」

  「裏山に 椎の木あるから 羨ましい そんなウイット 人は駄洒落と」

  「知らぬのか 白色レグホン 面(尾も)白い これも駄洒落だ 俺の得意だ」 


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