shin-1さんの日記

投稿者: | 2008年3月31日

○身の回りの道具考

 人間牧場を開設したお陰で、私の周りには様々な道具類がお目見えしました。これまで鍬やスコップの類から日曜大工道具類に至まで、その殆どは親父が必要に駆られて買い、それを私も自分の家の道具と勘違いして借り受け無造作に使っていたのです。ですから親父が大事に使っている道具類という意識もなく無断で使い、そこここに置き忘れても余り罪の意識もなかったし、「使った物は元あった場所に置くように」と注意されても、「口うるさい親父だ」くらいにしか思っていませんでした。それがどうでしょう。人間牧場での作業が増えてくると、やれ鍬や鎌だと買い揃えなくてはならず、その出費の多さに目を丸くして、少しでも安く、使い易く、そして長持ちする事を考えて買うようになったのです。また置き場所も一箇所に決めて置かねば次に使うとき「探す」という作業から始めなければならないのです。

 この間、畑の作業をしていて、鍬の使い具合が変な感じになりました。鍬をよく見てみると鍬と柄の部分にあったクサビがいつの間にか取れているのです。使えないものだからそこら辺を探しましたが、クサビはいつどこで取れたのかまったく分らず、ついにはその鍬を使った作業を断念せざるを得なくなりました。昨日買い物に出たついでにホームセンターへ立ち寄って農作業道具を陳列しているコーナーに行くと、そこにはクサビが一個から売っていて、3個ばかり買い求めて帰りました。クサビなんて10円もあればなんて甘い考えだったのに、3個で占めて1050円ですから驚きです。ついでに草刈機の替え刃も買いましたが、チップソーの替え刃も3500円と、思わぬ出費だったものの春の農作業や道具の修理が俄然楽しみになってきました。

 この日私は道具類のコーナーで「目立用ヤスリ柄付、刃長100mm」というのが目につき、買い求めました。多分親父の道具箱にはこんなものは沢山あるだろうと思うのですが、自分自身で剪定鋸の目立てを試みたかったのです。これまで鋸が切れなくなったら「はい親父」でした。もし親父と反目していれば新しいのを買えばすんでいたのです。

 さて、この平ヤスリで実際に日常使っている剪定鋸を目立てをしてみました。親父の使っているバイトで挟み、手押しで目を立ててゆくのですが、これが意外と簡単そうで中々上手くゆかないものなのです。側で見ていた親父が「お前はどんくさい」と言われましたが、それでも目立てを終わって試し切りを試みましたが、目立ての終わった鋸は切れ味抜群で、新品のような切れ味でした。生まれて初めての鋸目立て体験に少し抗不運を覚えました。

 これも先日の話ですが、役場の裏の危険物置き場に、錆びた鍬類が無造作に置かれていました。見れば確かに赤錆びてもう廃品というのに相応しい感じです。多分誰も使わなくなったものだろうと思い、許しを得て持ち帰りました。直感として「人間牧場の体験農場の子どもたち用に再生して使いたい」と思ったのです。草削り4丁、三つ鍬3丁、計7丁です。貰って帰って錆を落とし、柄を抜いて水洗いをしました。しかしそこからは私の力ではどうすることも出来ず、「甘い」といわれそうですが、結局は90歳の親父に「別に急がんので、暇があったらこの鍬に柄をつけといてくれんか」と頼んで外出しました。外出先から帰ったのは12時頃だったのですが、妻が「お父さんが鍬が出来ていると言っていた」と伝言です。明くる朝早速倉庫に行って見ると、何と何とあのみすぼらしい7丁の鍬が、クサビを入れられ、見事に素敵な鍬に変身しているではありませんか。嬉しい限りです。これで人間牧場の体験農業も随分と大助かりです。

 今は使い捨ての時代ですが、大事に使えばもっと役に立つものがいっぱいあるのです。その労力を惜しまないような生き方をしたいものです。せっかく再び命を貰った鋸や鍬ですから、少々オーバーになりますが、死ぬまで使いたいと思っています。

  「危険物 書かれた場所に 捨てられし 鍬を七丁 貰って再生」

  「六八二 円をつけ買う 平ヤスリ 鋸の目立てで 新品同様」

  「使い捨て 勿体ないと 拾い来て 子どもの道具 親父手助け」

  「買えないと 思えば惨め 買わないと 心に決めて 生活ガード」