shin-1さんの日記

投稿者: | 2007年6月22日

○几帳面に記帳面する友人

 私「この杉板の切れ端はどうしているの?」。友人「多分何にも使わず焼却処分しているのじゃないですか」。私「うーん、勿体ないなあ、何かに使えるかも知れよ」。友人「何かって?、どんな使い道がありますかねえ」。私「例えばこの型抜きされた板を4枚使って和紙を貼り、電気を入れるとうちわの型が透けて面白いかもしれないなあ」。友人「面白いアイディアですね。メモしときましょう」。私「ひょっとしたらこれは灯篭流しの灯篭にでもしたら面白いかも知れない」。友人「うんそれも面白い」。てな調子で人の話を聞く度にひらめいたり人に聞いた事を熱心にメモする友人が高知にいます。彼との出会いは道後メルパルクで開かれた「地域の自立とは何か」というシンポジウムの打ち合わせを兼ねて一昨年の12月8日に馬路村へ行ってからですから、そんなに古い付き合いではありませんが、この2年間で最も急接近した人の一人であることは間違いありませんし、こうした向学心がそうするのか最も成長著しい人間だと思うのです。仕事にせよまちづくりにせよ、人間の持っている才能なんてたがが知れています。問題はやる気があるかどうか、そして思い立ったら失敗を恐れず実践できるかどうかが問題なのです。

 始めに書いた私と友人の会話は6月8日に高知県馬路村で開かれた全国まちづくり交流会での出来事でしたから、あれからまだ2週間しか経っていないのですが、今日外出先から帰って郵便受けを見ると何やら見覚えのある板切れが入っていました。下の写真の左側が端材を使って友人の製作した特大のハガキなのです。いやあ驚きです。

 少し説明すると高知県馬路村は魚梁瀬杉の産地です。今でこそゆずで有名な村ですが、高知県の県木にもなっている魚梁瀬杉は古い歴史を持った木材なのです。しかし最近の国産材は低迷しており、また魚梁瀬杉は高価なことから中々普及しにくい難点があるのです。そのような木材を何とか世に出したいと第三セクターエコアスという会社を作り木のうちわ、木の名刺、木のカバンなど次々にヒット商品を開発して世に送り出しているのです。しかしその道は前途多難なようです。

 さて、この写真に写っている右側が木製うちわです。このうちわを作るには左のような薄くスライスした杉板を型でプレスして打ち抜くのですが、右が使える部分、左が商品にならず捨てる部分です。いくら過ぎの名産地で杉が沢山あるといっても、製品率の悪さは目を覆うばかりです。この端材はその点だけでも素材が高くつき過ぎる原因ですから商品としては失格なのですが、端材が生かされるなら、面白いかも知れませんね。

 結局は私の提案を試作して和紙を裏面全体に貼りまずは特大ハガキが誕生しました。このハガキが4枚そろうと電気の和風笠か行燈、若しくは灯篭流しようの灯篭が出来るという算段です。多分友人は近々に2枚目。3枚目・4枚目と送ってくれるに違いありません。彼は下手糞ながら墨字が得意です。今回も墨でハガキを書いてくれました。和紙に墨字は何とも風流でよく似合います。今日は仕事から帰った妻とことの仔細を話し傾向との近くに特大ハガキを置いてすかしてみましたが、中々いいものです。特にうちわのくり抜きが醸すシルエットはやはり夏を感じさせてくれるのです。

 世の中はこうして新しいものが生まれては消えて行きます。友人のこんな試作品も多分何度も何度も失敗を繰り返すことでしょうが、やってみなければ分からないところがまた面白いと思いました。

 友人の別名は山猿、私へのメールにはいつも海猿様と書かれて届きます。山猿の勇気ある行動に大きな拍手を送ります。

  「この端材 何かに使え そうすれば もっと儲かる 早速試作」

  「木と和紙と 墨が織りなす ハーモニー 美し日本 何か演出」

  「儲からぬ うちわ作って 内輪もめ それもそのはず 半分捨ててる」

  「気を使い 工場見学 するうちに ひらめきましたよ 俺のアイディア」

 

[ この記事をシェアする ]