人間牧場

〇散髪して男前を上げました

 「お父さん、講演に行くのだったら散髪くらいはしてください」と一昨日の朝、妻に言われました。私は頭の髪を短くしている髪形のため、これまでは毎月1回程度、近くの理髪店へ散髪に行っていますが、歳をとったせいでしょうか、その散髪へ行くのでさえも面倒くさくて、「そのうちそのうち」と先延ばしをしてしまうのです。妻には「一日散髪を遅らせたら一日113円の勘弁になる」などと雲に巻き、1回3400円の散髪代を計算根拠にして説明してやりますが、妻は「それを大木流しの木っ端拾いという」などと反論され、「人の前に出るのに見苦しい」「歳をとったら清潔にしないと嫌われる」を理由に、結局散髪に出かける羽目となりました。

DSCN2243 昔から散髪屋は噂話の根源のような所で、下ネタから国際情勢まで話が及ぶのです。背もたれ椅子にもたれて散髪をしながら、気持ちよくうとうとしていると、知人がやって来て、隣の席に座って散髪を始めたようです。私の顔を見るなり大いに話が弾みました。私は顔の髭を剃ってもらっていたので、噛み殺したような声で相槌を打ちつつ話を聞きました。やがて散髪を終えて理髪店を出ましたが、暖かいといっても真冬の小寒ゆえ、背筋がゾクゾクしつつ家に帰ると、冬休みで在宅の孫たちが、「おじいちゃん散髪したん?」と言って、私のまるでタワシのようなうなじを撫でてくれました。

 バリカンでうなじを刈り上げる髪形を私は「あぜ道カットだ」と言って、人を笑わせていますが、ブログを書くようになってからは時々「自画像もいいかも」と思いつつ、デジカメをオートタイマーにして撮っています。ゆえに私がいつ死んでも、PCに遺影用の写真がストックされているのです(大笑い)。自動シャッターで撮った醜いアヒルの子のような自画像を見ながら、年々増える顔のしわと白髪にため息を漏らすのです。顔のしわはさて置いて、私はまだ白髪の数は少ないようで、髪の毛も若い頃のようにふさふさはありませんが禿もせずです。毎日風呂に入りその度に洗髪し、髪をドライヤーで乾かしたりヘヤートニックをつけるでもなく、いたってシンプルなほったらかしの方法で髪を維持しています。妻の言うとおり歳をとったのですから、何は勘弁してでもせめて散髪ぐらいは月一でして、綺麗さっぱり暮らしましょうか。

  「散髪を 年末年始 せずにいた 少し伸びたと 妻に注意を」

  「散髪を 一日伸ばせば 100余円 勘弁できる 減らず口言う」

  「散髪屋 今も昔も 変わらずに 噂話の 温床なりて」

  「自画像を デジカメとって まじまじと 顔のシワ増え 髪の毛少し」

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