○朝5時に出て12時に帰る長~い旅
「ゴールデンウィークは何処へ出かけますか?」何て会話が交わされる度に、「私は残念ながら仕事があって、野良の節句働きのようなものです」と、自分自身に納得させるように話してきました。「えっ、サンデー毎日と聞いていましたが、仕事をするのですか?」と言葉を返されれば、「はい、講演や集会などの藪用がありまして」・・・。
昨日はそんな会話を地で行く講演依頼があって、高松市まで自家用車で遠出をしました。せっかく巡った「どこまで行っても千円」という高速道路の祝日割引を生かさない手はないとばかりに、妻を誘い早朝に出かけました。せっかく行くのだったら、うどんも食べたいし、金毘羅さんも塩江温泉にも入りたいしと欲張った旅の行程を二人で組み立てながら、夜の講演に間に合うために朝5時の旅立ちとなりました。
伊予インターチェンジから高速道路に乗りましたが、朝5時過ぎというのに高速道路はかなりの交通量で、時折トイレ休憩のために立ち寄ったパーキングエリアやサービスエリアは、まるで県外ナンバー車の見本市のようなもので、ほぼ全国の車を見ることができました。したがってどの休憩所もファーストフーズの店やレストラン、土産物売り場はかなり混雑していて、レジには長い列ができていました。
そんな混雑の中でも、立ち寄った場所場所で知り人に出会い、「若松さんお元気ですか」と声をかけられるのです。妻と一緒なんてことは滅多にないことなので、妻も「お父さんは顔が広いのねえ」と改めて驚きながら、その度に「あの人誰?」「あの人は○○さんといって、○○という地域に住んでいる人で、昔お世話になった」などと記憶をたどりながら注釈をつけて妻に話してやるのです。
(塩江温泉の前にかかった木製の橋をバックに)
一番の驚きは金毘羅さんのお参りを済ませ、うどんでも食べながら塩江温泉へ行こうと一般国道を走り、名だたるうどん屋は長蛇の行列で食べることができず温泉入浴を終え、塩江温泉の道の駅に立ち寄った時でした。何気なく木橋を渡ろうとしていると橋の向こうから三谷コミュニティセンターの所長さんがこちらに向かって歩いて来るのです。「えっ、まさか」と目を疑いましたが、正真正銘の所長さんでした。所長さんとは最近二度も会っているだけに、お互いが橋の上でまるで相談したかのような偶然な出会いに感激してしまいました。お互い連れがいたためその場は別れましたが、自宅へ帰って二度びっくり、所長さんかうどんが届いていたのです。妻は「どうなっているの?」とびっくりしきりでしたが、私の方が数倍も驚いてしまいました。少し昼食時を逸していましたが、所長さんお勧めの橋のたもとのそば屋さんに立ち寄り、美味しいソバを堪能しました。
朝5時に出て夜12時近くに帰った夫婦の長~い、ささやかなゴールデンウィークの旅は終わりましたが、講演を利用したといいながら久しぶりに楽しいものでした。金毘羅さん、塩江温泉、栗林公園、五色台、根生寺など短い時間ながら香川県の主だった観光地を足早に回り、うどんこそ食べれなかったものの美味しいソバを食べ、しかもガソリン代と高速道路割引という恩恵に預かり、妻も私ももう満足でした。帰るとすぐに風呂を沸かし、湯船にゆっくりとつかって疲れをいやし、床に就いた頃には12時を回っていました。ああ昨日は妻と二人でいい一日でした。
「うそ?本当? 向こうに見える 所長さん お互い数奇 運命感ず」
「朝早く 旅立ち夜は 遅くまで 日帰り旅行 割引お陰」
「割引の 恩恵良くす 人たちで どこも満員 不景気知らず」
「何処へ行く 聞かれる度に どこどこと 説明しつつ 旅程組立て」