shin-1さんの日記

○一流と三流

 私は退職以来人の求めに応じて講演活動をして全国を旅しています。北は北海道から南は沖縄まで様々な地域に招かれますが、その都度色々な旅のルートを探し、どうしたら安くしかも楽しい旅ができるか考えるのです。旅は目的地へ到達するまでがいいと思います。行く目的地はどんな地域か、そこではどんな人と出会えるのか、また時にはどんなおいしい食べ物が食べられるのか、考えただけでもワクワク、ドキドキするのです。今はパソコンが使えるようになって、ヤフーで検索すると簡単にその日のたびの時間設定や金額まで表示してくれ、しかも何案も提示してくれるのですから、この上ない水先案内人なのです。

 秘書など持たない自由人の私は、普通自分の交通チケットは自分で手配しますが、最近は公務員が嘘をつく見せしめの後遺症でしょうか、半券を持参しろと口うるさく言うのです。そんなに悪いことをしていないと思いながら、半券の提示を拒むともうブーイングが聞こえてくるのです。そんな中、時折相手が気を配って手配してくれることがあります。これもなかなか不自由で、乗ったこともないようなグリーン車のチケットやファーストクラスの航空券が送られてくる時があり、貧乏人の私は勿体無いと思うと同時に、旅の興味がすっかり興ざめしてしまうのです。旅は様々な突発的な出来事に出会うから楽しいのであって、あの広いグリーン車でたった一人隔離された社会で目的地に着いたところで、私は快適な旅だとは思わないのです。ギューギューすし詰めの自由席で、席を譲って喜ばれた親子連れやお年寄りに出会ったときの笑顔は旅の醍醐味なのです。

 しかし、乗る場所によって人の考え方も随分変わるものだと思うことが幾つもあります。例えば二等に乗った場合、二等の客は人の迷惑などお構いなしの自分中心の人が多いようです。社会には一定のルールがあって、それを守れば何の問

題も起こらないのですが、自分中心の人は必ず違反をします。私がよく利用する松山観光港から小倉行きのフェリーも2等船室では、きちんと毛布が一人上下一枚が設置されているにもかかわらず、三人分を使う人がいるのです。また洗面所や便所も使う人のマナーが悪いような感じがします。その二等客の一員になりたがる私も2等な人間なのでしょうが、やはり二等人間は二等なマナーしか持ち合わせていないのか知れません。深夜にもかかわらず酒盛りを始めて周りの人に迷惑をかける人はさすがに減りましたが、それでも集団になると大きな声を張り上げて車座の酒盛りが始まり、昔の私たちがそうだったと深く反省するのです。

 そこへ行くと、グリーン車やファーストクラスの乗客はやはり一流の暮らしをしているのでしょうか、身なりも行動も穏やかで、コーヒーを嗜みながら読書にふける人が多いようです。その本も2等客のマガジンやエロ本と違ってかなりグレードの高い本を読んでいるようです。

 昨晩秋田駅前の東横インに予約なしで飛び込みました。ホテルは新しく快適でした。ホテルには無駄がなく必要最小限どのものしか置いていません。ホテルの使った部屋を出る時、昨晩読んだ佐藤さんからいただいた一冊の本のことを思い出しました。船井幸雄60の言葉という本です。その中にホテルを出る時のマナーのことが書かれていました。味わい深い言葉だったので、早速それを実行することにしました。いいことは即実行、悪いことは即実行して止める、これも佐藤さんの本に書かれていたことです。難しく考えず、プラスかマイナスか、プラスを積み重ねるだけで、一日がどんなに充実することでしょう。今朝はいい旅立ちができそうです。

  「いいことは すぐに始める これだけで 今日が一日 楽しくなるはず」

  「悪いこと すぐに止めるの 気構えで 少しだけれど 成長したよう」

  「今朝は雪 旅先秋田 今は冬 妻の電話は まるでウグイス」

  「さあ今日も 元気はつらつ グロンサン 愛情一本 今日も元気だ」

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