○都会にも都会の悩みがあるのです
東京や大阪ほどではありませんが、海を隔てた広島県の広島市安佐北区という地域で開かれた講演会と研修会に招かれて昨日の日曜日出かけました。広島市は岡山と並んで私にとっては中国地方の各地へ向かう中継点のためよく訪れる地方都市です。地方都市といっても有に百万人を超える政令都市ですし、平和宣言都市として、またプロ野球広島カープの本拠地として、原爆ドームや宮島という二つも世界遺産を有する西日本を代表する都市なのです。広島市民球場も間もなく完成する予定だし、宇品の再開発などで宇品港周辺は目を見張るような著しい発展を遂げているのです。
そんな中にあって山間に面した安佐北区だけは少し様相が違っているようです。研修会で聞いた安佐北山内区長さんの話によると、①安佐北区は広島市の約4割の面積を有する地区です。②高齢化率は8区で一番高いようで、小河内47%、志屋45%、井原44%、久地39%と、私たちの町と同じような地域もあるようです。③児童生徒の減少数は全市の半数以上で、日浦西小の廃校、くりが丘保育園の廃園などがあり、今後も小規模校の統廃合が大きな問題のようです。④この10年間で全市は約五万人も人口が増えたのにこの地区では約四千人が減っています。⑤地形から災害危険個所が多いようです。⑥都市基盤といわれる道路、歩道、河川、下水道などの整備が遅れているようです。
こうしてみると、私たちの町と変わらない悩みを抱えている地域で、ある意味年問題の先進地かも知れないのです。しかし山内区長さんが言われたように目を転じれば食の安全、地産地消、食料自給率、都市と農村の交流、定年帰農、森林機能、ライフスタイルの見直しなど新しい風が感じられる地域のようです。
偶然にも私がつけた演題「まちづくりの新しい風」というのも、区長さんの話と一致するような話で、会場あふれれんばかりの参加者に意を強くして大いに喋りました。この日の集会は2本立てになっていて、最初は自治会の役員さんを含めたオールドリーダーさんに講演を聞いていただきました。その後はニューリーダーさんたちが残っての研修会でした。4つの班に分かれてコーディネーターのリードでワークショップをしました。これがなかなか面白くて、様々な意見が出されました。私もその輪の中に入って皆さんの意見を聞きました。私も助言を求められ、自分の問題と地域の問題、これまでと今とこれからに整理するといいのではと口をはさみました。
この地域には可部という歴史のある中心地があります。またニュータウンといわれる団地があります。また農山村地域もあって、問題が複合的で話がまとまりにくいようですが、これらの問題を解きほぐしていかなければいい地域はできないのです。
山内区長さんの資料に21世紀の問題を解決するに必要な4原則(哲学者West教授の言葉がありました。
①変革のための力は私たちの中にある。
②変革の基盤は私たちの日常生活の中にある。
③こうした変革は子どもたちのためにある。
④こうした変革には勇気あるリーダーが必要である。
この言葉を噛みしめながらいい地域にするために始まった「はじめの一歩」に大きな拍手を送りたいと思います。
「どの町も 悩み抱えて 行く末を 案じています 一歩踏み出せ」
「いつの世も 結局人の 良し悪しで 地域は伸びる いい人になる」
「今日もまた 反面教師の 世界あり 学びで少し 進化を遂げる」
「山々に 雪を抱いた 冷え込みを 熱気あふれる 議論で熱く」
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メールをいただきながら、バタバタして忙しく、返事が遅くなってすみませんでした。
安佐北区の皆さんから沢山のメールをいただき驚いています。
私は早口でしゃべり、3時間の内容を僅か1時間半で喋ったため、メモも追いつかなかったようで済みませんでした。
双海の夕日を見に来て下さい。
水仙に代わってもう菜の花が楽しめそうです。
人間牧場主 若松進一
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一つ一つの言葉を聞き洩らさずにメモを取りたかったのですが、盛りだくさんの内容で、メモのほうは追い付きませんでした(笑)
発想の転換・あきらめないこと、知識を知恵に展開していくこと、などなど、ほんとうに感動しました。
まちづくりはもとより、仕事にも応用できる内容がたくさんで、とてもよかったです。
ありがとうございました。