○戻ってきた忘れ傘
えひめ地域政策研究センターの松本さんから徳島県上勝町へ行く途中に携帯電話がかかってきました。運転中に携帯電話を使って違反切符を切られた経験があるので一旦電話を切り、つるぎ町の道の駅まで走り、そこから再び電話をかけました。松本さんは舞たうんの取材で馬路村へ行っていて、何故か電話の向こうで馬路村の木下課長さんの声が聞こえるのです。先日傘の忘れ物についてブログで書いていた文章を読んでいたものですから傘の話題となり、結局は私の傘を松本さんの便で届けるということでした。
今日は娘の子どもが昨晩から足が痛いというので、テレビ局の取材の時間を変更してもらい、孫を病院まで診察に連れてゆかなければならないことになりました。足が痛いだけで身体はいたって元気な孫の病気見舞いにカブトムシを一匹求めて持参しましたら、孫は大喜びで足の痛さなど何処吹く風のようでした。それでも近所の整形病院に診察に連れて行って看てもらいました。詳しいことは説明を受けても医学用語なのでよく分りませんが、4歳から7歳くらいの子どもがよくかかる病気のようで、少し様子を見ましょうということで飲み薬と湿布薬をいただいて分る範囲で娘に病状を説明、今週の土曜日に再び病院に診察に行くよう促しました。私の子どもも子どもの頃よく足が痛いという症状を聞いたものです。子どもの体の成長と骨の成長バランスが崩れたための痛みくらいな軽い気持ちでいましたが、将来のある孫ですからお医者さんの指示にしたがって早く元気になる事を祈りました。
帰りにえひめ地域政策研究センターへ立ち寄り松本さんと面談しました。木下さんから預かった忘れ物の傘を松本さんから受け取りましたが、色々な旅の遍歴を経てわが手元に帰ってき忘れ物の傘に出会うのは約一ヶ月ぶりのことなのですが、とてもいとおしい感じがしました。
使い捨ての時代にあって「傘一本くらいで何でそんなに騒ぐのか」といわれそうですが、物を大切にする私にとっては大きな収穫なのです。帰宅して妻にその傘を見せると「お父さんよかったね」とまるで子どもを褒めるような感じでした。付け加えた言葉も「これを大木流しの木っ端拾いというのでしょう」と冷やかされました。傘のような小さな物を大事にする余りに大きなお金の不始末のある人のことなのですが、「私は違う」と不機嫌そうに言い返してやりました。
皮肉なもので、愛用の傘が手元に戻るのを見透かしたように四国地方は梅雨明けで、傘を使うのは当分向こうになりそうな雲行きで、今日は最高気温が35度にもなると朝の天気予報で言っていました。
「忘れてた 傘が手元に 戻るとは 指名手配も してみるものだ」
「世の中は 使い捨てたる 物多く 勿体ないの 言葉聞かれず」
「傘一本 旅に出たのは いいけれど 主人忘れて 俺は一人身」
「雨多い 魚梁瀬の里の 水吸いて 四国山脈 行ったり来たり」