shin-1さんの日記

○今年の雨三題

 ・梅雨明け

 気象庁から昨日やっと四国地方に梅雨明け宣言が出ました。最近は毎日の天気予報で訓練が出来ているのか、私たち凡人でも梅雨明け宣言できそうな雰囲気で、昨日などは「今朝の気圧配置だと今日ぐらいに梅雨明けかもしれない」とか、「梅雨前線が日本海に北上したし、雷も鳴ったのでいよいよ梅雨明け」なんて言葉を随分聞きました。今年の梅雨は水不足という一点に絞って考えれば、「恵みの雨」でした。私たちの町は全てが簡易水道で水不足を表現するデーターはありませんが、松山の石手川ダムや今治の玉川ダムなどは水位が低く、近年にない水不足で梅雨前から取水制限が出されていました。しかし何度かの大雨や台風4号のお陰でダムは、100%の満水状態となって梅雨明けを迎えたのです。人間とは勝手なもので水不足の時は水のありがたさを痛感し節水に努めるのに、一旦水を確保すると強気な態度に変ります。我慢していた洗車も小まめとなり、庭に散水までして涼を求めるのです。今年は水不足でプールの閉店かと思われましたが、夏の話題は海よりも気軽で気楽なプールを利用する人が増えているようです。それでも今年の梅雨明けは水不足の心配がない梅雨明けですからいい気持ちで迎えられました。

 ・アジサイの花

 ふたみ潮風ふれあい公園には千本を越えるアジサイが植えられています。私が役場に勤めていた頃この公園の建設計画を担当しました。公園のメインの花を何にするか随分悩みましたが、ツツジとアジサイに決めました。ツツジはある大手業者が花産業から撤退するとの情報を得て、殆どタダ同然で分けてもらい、宿泊施設の周辺に沢山植栽しました。またアジサイは花期が約1ヶ月と長いことから千人塚という池の周辺や草スキー場周辺に千本ものアジサイを植栽し、花の会の人たちのお世話を得て今日を迎えています、今ではそれらが大きくなって、先日ある女性から「双海町のアジサイを見に行きました。とても綺麗でした」と絵手紙に添えたお便りを頂きました。このアジサイは現職中に構想した「花の小路運動」の一貫で、双海町には「すいせんの小路」「菜の花の小路」「芙蓉の小路」「アジサイの小路」「ツツジの小路」「ツワブキの小路」が出来上がり、愛媛の花の風物詩としてすっかり有名になり、多くの観光客を呼び寄せているのです。「花作り10年」(私の勝手なネーミング)といわれるように花作りは息の長い仕事です。美しいまちづくりは美しい心がなければ育ちません。まちづくり20年の成果はまちが綺麗になったことでしょう。今年初めてアジサイを一市民として見学に行きました。とても美しいアジサイが雨に濡れて優しく咲いていました。

 ・傘の忘れ物

 数日前のブログに旅のお供の傘や馬路村に忘れた傘の話を書きましたら、早速何人かの方からメールをいただきました。日本の忘れ物でダントツに多いのは雨傘だそうです。番傘の時代に育った私たちにとって傘は貴重品だし、雨の降るとき傘を持たず濡れた記憶は多いものです。私の家の隣は傘の製造工場ですが、夫婦の病気と寄る年波で製造を大幅に縮小しているようで寂しい限りです。私の叔母の家なので時々その作業風景を見る機会がありますが、傘にもピンからキリまであって、高級品は何万円もするのだそうで、その幾つかを見せてもらいましたが、傘を広げた姿は何とも絵になる光景だし、高級品を造る技術は技や匠と呼ぶに相応しいもののようでした。

 傘はなくして初めてそのありがたさが分ります。馬路村に忘れた傘の行方が気になります。馬路村役場の木下課長さんからは「傘を忘れたそうですが、傘を捜しに馬路村へ来るというのは如何ですか」と挑戦的なメールです。さて私の忘れた雨傘は今頃どんな場所で、どんな運命を辿ろうとしているのでしょう。

 今日は徳島県上勝町の横石さんに頼まれて講演に行きます。くれぐれも傘を忘れないように、今日は梅雨明けの上天気なので傘は持って行きませんので忘れるはずがありません。

  「俺の傘 今頃どうして いるのやら 恋しい思い 忘れた故に」

  「傘を差し アジサイ花を 愛でながら 公園計画 作りし日々を」

  「雨のつく 言葉数々 梅雨や慈雨 五月雨小雨 氷雨霧雨」

  「水不足 解消なりて 梅雨が明け 夏の野菜も 元気もりもり」 

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